「1_詰将棋」カテゴリーアーカイブ

完全版 看寿賞作品集

ついに出た。
最新の27年度受賞作まで網羅した看寿賞作品集!

人様の作品を解説するというのは、エネルギーをけっこう使うものだ。
ましてや、受賞作品は重量級の作品が多いし、本になるとなると責任も重い。
自分で作ったか、解いたか、解説したか、選考したかでないとなかなか作品のすみずみまで理解することは困難だ。

本当に膨大な仕事をやり遂げた柳田大兄に敬意を表したいと思う。

まだ、ぱらぱらとめくった程度だが、旧版の解説も手を入れてあったりするようだし、短評が変わっていたりする。
丁寧な仕事だ。

さて、旧「看寿賞作品集」と比べてみる。
最初に嬉しかったのは紙がよくなったこと。
300ページから600ページと倍近くなったのに、大差ない厚さ。きっと経年劣化もしにくい紙なのだろう。

装丁は旧版の方が気合が入っている。
これは新版は書店売りをしない方針だからかなぁ。

旧版にはスピン(しおりに使うひも)があったのに、新版にはついていない。
これはつけてほしかった。
コストを抑えるためだろうなぁ。

旧版は「杏・圭・全」だったのが「成香・成桂・成銀」になっている。
「宇宙」がなんだか違う作品のように見えた。
星はやはりなし。

昔と違って、今は盤面に星を入れるのは簡単なのに、なかなか実現しない。
フジタマさんらと作った「日めくり詰め将棋カレンダー」がもしかしたら唯一か。
あれをきっかけに星が標準になってくれることを期待したんだけどな。

編集を角さんがやったら、もっと素晴らしかったんだろうけど、それは望蜀。
ちょっと高いけど、価値を考えると実に安い。
若い人はアルバイトしてでも入手しておくべき。


追記:そういえばひとつだけ気になる点が。
それは「完全版」というタイトル。
まだまだ看寿賞作品は増える見込みなのだから、次回につけるタイトルに困るのでは?
そして「完全版」をつけてよいのは「塚田賞作品集」。
これも書くとしたら柳田さんしかいないのでは?

「盤上のファンタジア」復刊

盤上のファンタジア

なんと2001年の発行だったのですね。
「新装版」へのあとがきを読むと、詰将棋解答選手権を立ち上げる前だったんだ。
よくみたら浅川浩氏への感謝の言葉も書かれている。ということは浅川書房ができる前、浦野先生の「n手詰ハンドブック」よりも古い本だったんだ。

なんだかすごく意外な感じがする。

その浅川氏がいない河出書房新社から復刊されたのは、藤井聡太効果なのだろうか?
上田吉一も復刊されないのかぁ。

とにかく若い人たちには朗報ですね!

りゅうおうのおしごと! 第5巻の詰将棋

「りゅうおうのおしごと!」は第1巻の冒頭からハチャメチャな師匠が大騒ぎするあたりで読むのをやめかけた。
主人公はかつての渡辺先生をさらに強力にしたような、すべて持っている青年だし。
が、師匠の娘の清滝桂香という子が可愛くて、ついつい5巻まで読み進めてしまった。
(読了したのはずいぶん前だけど)

今見直すと、帯に「このライトノベルがすごい2017」文庫部門で1位と書いてある。
第28回将棋ペンクラブ大賞でも優秀賞だとか。
知らなかった。
アニメにもなるらしい。
すごいな。

で、なんでここで取り上げたかというと、この第5巻の見出し(?)がどれもみなどこかで見たことあるような言葉なのだ。
列挙するよ。
浪漫飛行、オアシス、桃花源、歩の幻想、天月舞、驚愕の曠野、極光、スピニングドラゴン、たに、駒花火、月蝕、逡巡の恋、聖火、大迷路、いばらの森、ダイアモンド、ゴゴノソラ、娘帰る、寿、WALTZ、乱、イオニゼーション、クライミングドラゴン、特異点、最後の審判、アルカナ、涛龍、盤上のファンタジア、閃々散華、来たるべきもの、Brand New Way

おいらが解説書いた懐かしい作品から、かなり昔の作品、そしてついこないだ(?)の「来たるべきもの」までそろっている。
誰か詰将棋マニアに取材したに違いない。誰ですか?手を挙げてください。若島さん? 柳田さん? 水上さんではないな。

で、教えてほしいのは太字にした作品。なんとなくひっかかるのもあるんだけど、思い出せない。
「盤上のファンタジア」はもちろん書名としてはわかるけど、もしかして単品の作品名でもあるのかな。
「娘帰る」も「父帰る」のパロディ作なんだろうなと想像できますが…….

「ダイヤモンド」は詰上り図は想像できるけど、誰のどの作品なのか。

よろしくお願いします。

(追記)
第5巻で完結したものとばかり思っていたら、第6巻がすでに発売されている!
第7巻も来春発売予定とは…。



(追追記)

  • 「ダイヤモンド」鈴木康夫さんに教えていただきました。ありがとうございます。
  • 「歩の幻想」通りすがりさんに教えていただきました。ありがとうございます。
  • 「盤上のファンタジア」は書名、「娘帰る」は「父帰る」の変形と白鳥士郎さんに教えていただきました。ありがとうございます。
  • 「Brand New Way」kamuさんとIsoさんに教えていただきました。ありがとうございます。
    正しくは「Brandnew Way」だそうです。ググってみたらアニメのエンディング曲らしいですね。
  • 「駒花火」佐原さんに教えていただきました。ありがとうございます。
  • 「来るべきもの」は岡村さんと白鳥さんのtweetsを読んだところ、重版の際に訂正されるということのようなので「来たるべきもの」に修正しておきました。
  • 「クライミングドラゴン」は吉田さんに教えていただきました。ありがとうございます。
  • 「たに」は今の所「独楽のたに」の変形であると結論しておきます。

杉の宿合宿2017が近づいてきました

けっこう毎年遊んでいましたが、昨年おいらのミスで途絶えてしまった所為か、今年は参加者が少なめです。

参加確定:小泉、小林、佐藤、久保田、近藤、柳原
不参加確定:角、帯金
未確定:数名

こうしてみると指将棋派が極端に少ないですね。
このままでは詰将棋の話ばっかりになってしまう。。。

初段くらいの(強くてもかまいませんが、つまらないと思う)指将棋派の参加者を募集します。

もちろん詰将棋派の方の参加もお待ちしております。

詳細は過去ログを参照してください。

同一図!

最近はtwitterも満足に見ていないのだが、たまたま覗いたら次のtweetをみて吃驚。

確認しました。>飯尾さん

yadori1984

3手目からは同一図もありうると思いますが、まさか頭2手も一緒とは。
ついこないだも7手詰の同一図で自作が一つ減ったばかりだけど、
17手詰で同一図ってなかなか難しいと思うなぁ。
飛角図式とか裸なら、わかるけどね。

心ならずも芸術作品

易しい5手詰を急造した。

打った銀が邪魔になる…誰もが知るあの古典5手詰のリメイク。
24銀、14玉、13銀成、同香、24馬迄
お目汚しで申し訳ない。
で、なんのためにこんな図を出したか。
無駄合概念が詰将棋の成立にいかに重要かと言うことを再認識していただくためだ。
5手の作意を成立させるためには、2手目22玉の逃げを88馬迄3手詰と数えて貰わなければいけない。

しかし先手は持駒を使って良いのに後手は使ってはいけないとは理不尽だ。
後手は最長になるように手を選ぶというのが大原則だから88馬に77歩、同馬、66歩、同馬、55歩、同馬、44歩、同馬、33歩、同馬迄。
13手。
13手駒余りの不完全作である。
この順を「ないこと」にして銀を捨てる5手詰を作意と認めることは本質的に妙手説と変わりがない

妙手説とは「作意が至高」ということだが、それでは解答募集問題として出題するには正解に客観性がなく不適当と「攻方最短・玉方最長」とルールが変更になったと聞く。
しかし持駒ルールと玉方最長は真っ向からぶつかる。

そもそも「この手順をみてくれ」と始まった(と断言しても良かろう)詰将棋を無矛盾なパズルにするのは難しいのだ。

心ならずも芸術作品というのは以前に書いたとおり、パズルを目指しつつも作者の表現も捨てられない(ただ選択肢が多いだけの難解作をあなたは評価するか?)詰将棋についてのオイラの認識だ。

問題は持駒ルールにあるのだ。
この詰将棋を面白くする特殊ルールが、詰将棋の論理的整合性を阻害する。
「無駄」というのは手数を伸ばすのに無駄なんじゃなくて、結局は作意にとって無駄なのだ。
簡単に言えば「こんな変化、詰むに決まっているだろ」ということだ。

では、どうしたらよいのか。

ひとつはTETSUさんの推奨する「使用駒制限」だ。
間駒されて不都合ならば玉方に駒を持たさなければよい。
「玉の持駒は残り駒全部」を捨て去れば、無駄合概念はなくしてもなんとかなるかもしれない。
ただし色々な合駒の変化を楽しむことも出来なくなる。

現実的には、作者の主張をもっと尊重すれば良いと考える。
これこれこういう考えで、この合駒は無駄だと作者が主張したら、それは排除するのではなくどんどん発表の道を開くべきだと思う。
現状復帰型の無駄合もその作品内で矛盾(ある場所では無駄合とし、別の所では有効合とする)がなければ、認めたい。

作品の評価は、解いた人・鑑賞した人がなせばよいのだ。
つまらなかったら、自然に忘れ去られる。
それで良いのではなかろうか。


だらだらと書いたが、以前書いたことの繰り返しばかりで新しいことが何もないな。
ま、いいか。

「ものの歩」連載第1回の詰将棋

『ものの歩』池沢春人 高校に入学したばかりの信歩が手違いで入居したのは プロの棋士を目指す者が集まるシェアハウス”かやね荘”。 将棋マニア達との奇妙な同居生活を通じて、信歩は「将棋」の世界に足を踏み入れることに!! 今、打たれた一枚の歩。その進む先に拓かれる景色は…!? ジャンプが贈る熱血青春将棋漫画、対局開始!! 新連載作品を試し読み 第1話 一枚の歩 ※9月19日(土)午前5時頃より配信予定 ​

情報源: 『ものの歩』|集英社『週刊少年ジャンプ』公式サイト

少年ジャンプに将棋漫画が新連載と聞いて、何十年ぶりに買った。
上のリンクをみたら、第1話はまるまるネットで読めるんじゃないか。
知らなかった。

まぁ、いいや。
少年ジャンプと言えば子どもも読んでいるモノホンの漫画雑誌。
その影響力たるや計り知れない。
「ヒカルの碁」で囲碁人口は本当に増えたと聞くし、この連載が1クールで切られないようにアンケート葉書を出そう。

というわけで、今日はよい子の小学生を読者対象に、連載第1回で登場した詰将棋の解説を書く。

第1問

これは簡単。
52金までの1手詰。
「攻めは2枚で」が基本です。

第2問

持駒の角をどこに打つか。
正解は
11角までの1手詰。
香が守っていないと端はもろいね。

第3問

マンガでは持駒がよく見えなかったけど、まぁ普通に考えてこんな感じでしょう。

42金、同金、43桂、同金、32金まで5手詰。

先に42金、同金と動かしておかないと、例えば初手から43桂だと21玉、31金、11玉、21金打、12玉で
「あぁ駒が足りない」
となってしまいます。

第4問

24香、23銀、22歩、11玉、12歩、同銀、21歩成、同銀、12歩、同玉、23香成、11玉、12歩、同銀、22とまで15手詰

これでマンガの詰上がり図になりますね。
2手目合駒をしないと23香成で簡単に詰んでしまいます。
そこで23同香不成と取らせようと23に合駒を打つのですが、この駒を取らずに22歩、11玉、12歩と攻めます。
この12歩を同玉では23香成が実現してしまうので、合駒はこの12歩を取れる斜め後ろに進める駒しかありません。
つまり銀か角です。
詰将棋は手数が長くなる順を正解にします。
角だと9手詰になることを確認してみてくださいね。

第5問

これも考えてみたのですが、難問です。
盤面のシルエットから一応考えてみたのですが、最終頁をみると玉の周りに駒がありません。
3頁前のシルエットでは11玉かと思っていたのですが……。
ふきだしで隠れているあたりに玉が1枚だけあるのかもしれません。
だとしたら私の力ではお手上げです。

詰工房オールカマー2015

月例会300回記念
(第3回)詰工房オールカマー2015
○ 出題及び解答募集(2015.8.24掲載)

解答募集 出題作はこちら(PDFファイル)
解答要領
解答した全作品を、10点満点の10段階で評価して下さい。
(よい 10点← →1点 わるい)
※4番の評価は1作扱い。
最優秀解答者1名に賞
解答者得点は、解答をポイント換算して決めます。
正解1問につき、その問題の手数に応じて加点。
(30手以下=1点、31~100手=2点、101手以上=3点)。4番の解答得点は3作扱い。
最優秀批評者1名に賞
(優秀作選考会の席で決めます)
解答締切 10月31日 (10月の月例会席上またはEmail)
詰工房オールカマー2015

池田さんのツウィートで知って、☆つけておいたが、そのまま忘れていた。
他にもオイラみたいな人はいるだろうから、メモしておく。

金子さんのが面白そう(^^)