伊藤看寿 『将棋図巧』第62番 1755.3
序盤は、ほぼ絶対手なので、初見の方は挑戦する価値あり。
序盤は他に手もなく、野暮な駒交換から始まる。
「図巧」は初形の玉位置趣向があるので、初形を18玉にしたかったのであろうが、それにしても……。
この後の主眼手を引き立たせる目的なのか?
17金、同馬、19銀打、29玉、18銀打、同馬、同銀、28玉、
2筋は21香が守っており、飛車打ができない。
白マスは11馬が守っており、73角には55歩合とされる。
こういう場合の定番の手筋が焦点の捨駒である。
22飛、
間駒しても11馬の利きを塞いでいるので73角がある。
同馬、23飛、
香の利きが消えたので23飛。
角でなく馬だからこの手も捨駒にすることができた。
同馬、73角、
あとは自然な収束である。
18玉、19銀、17玉、62角成、27玉、26馬、38玉、37馬、29玉、28馬 まで23手詰
線駒の焦点を遠くに持ってくることで飛車の遠打を実現し、さらに角でなく馬にすることで2枚飛車の連続捨駒を演出することができた。
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「詰将棋入門(86) 遠打2連発」への1件のフィードバック