距離感

Writer:松田圭市

 将棋の終盤をレスリング、短編詰将棋をボクシングに例えることができると思う。

 将棋の終盤は駒をはがし、敵玉に少しでも迫ることが必要だ。対して短編詰将棋は軽いフットワークでパンチを繰り出す趣がある。パンチを繰り出すには距離感が大切だ。

 拙作には距離感をテーマにしたものが多い。

第1図 詰将棋解答選手権2021年4月


初手23馬だと11玉と逃げられる。

第2図 詰将棋パラダイスHP2020年12月


3手目42角成だと変化の24馬が指せない。

第3図 北海道将棋連盟HP2006年11月


24より34のほうが効いているので銀を打ち換える。

第4図 すなどけい2012年8月


51飛だと近すぎて詰まない。

距離感が短編詰将棋のテーマになることがお分かりと思う。
一見緩いように見えて実は厳しい、これが短編詰将棋に私が求めている感覚でもある。


松田圭市 詰将棋解答選手権2021年4月

松田圭市 詰将棋パラダイスHP2020年12月

松田圭市 北海道将棋連盟HP2006年11月

松田圭市 すなどけい2012年8月

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