詰将棋入門(155)で上田吉一作を並べたらこの2作も一緒に並べたくなるのが人類普遍の人情というものだ。
柏川悦夫『詰』第48番 近代将棋1966.10
もう柏川作は引用しないことにしようと思っても、引用せざるをえないのだから仕方がない。
狭い所で突然間駒が密集して出てくる趣向が展開される作品ときたら本作を外せない。
本作は金の数は減らない。
なので、香を銀に変換しているわけだ。
入門の上田作は桂香の2枚を銀1枚に変換している所が新しい。
柳田明 詰棋めいと1986.10
本作は持駒変換カテに入れるべきかどうか難しいが、5回の間駒がカラフルにすべて異なるのが素晴らしい。
持駒金銀になると清算して23銀(金)で詰むのが鍵になっている。
わずか11枚の使用駒でさすが柳田明だ。
収束の乱れは当時は誰も何も言わなかったが、今だとうるさく言う人がいるかもしれない。
収束の乱れはともかく、余詰が見つかっているとのコメントをいただきました。
21手目より21香成、同玉、54角、43歩、33桂、同銀、43角成、32銀、22銀、同銀、同歩成、同玉、24飛、23歩、同桂成、同銀、33銀、12玉、21馬、同玉、23飛成、31玉、32龍 まで 43手
柳田さん、是非修正図を。
持駒変換といえば「積分」だが、そのとき塩野入清一作も紹介した。
本作も紹介しておこう。
相馬康幸 詰パラ2000.9
相馬康幸さんも、また世間を驚かすようなことを何か計画しているらしいので楽しみだ。
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柳田氏作は詰棋書正誤表置場「現代詰将棋中編名作選II」で余詰が指摘されています。
https://tsumeki.memo.wiki/d/%B8%BD%C2%E5%B5%CD%BE%AD%B4%FD%C3%E6%CA%D4%CC%BE%BA%EE%C1%AAII
おおっと本当ですね!
柳田さんの修正を待ちましょう。