詰将棋つくってみた(92) 課題19:結果発表(後編)

つづきです。

9手詰

第12問 武田裕貴

正解
47桂、同と、45金、同玉、66桂、55玉、45馬、同玉、54龍まで9手詰
47桂、同と、45金、56玉、86桂、57玉、67龍まで7手詰

松澤成俊 47を塞ぐのが鍵
松崎一郎 45への金捨て、馬捨てが圧巻。
齋藤光寿 変化の86桂と、それを引き立てる初手。作意も快感。
占魚亭 桂を取っても逃げても同じ手順で詰み。不思議な感覚。
まつきち きれいな手筋物。こういうのは変化を味わうことなく捨駒の快感に酔ってしまう。
隅の老人A 完成度が高く、うまいね。

第13問 negitarou

正解
44桂、同歩、33香、41玉、31飛、52玉、61飛成、53玉、63龍まで9手詰

松澤成俊 ただの追い詰め
松崎一郎 退路封鎖と離し香を分かり易く表現。
占魚亭 ごめんなさい、テーマが分かりません……。
齋藤光寿 初手の効果が最後に出る。33香の重ね打ち感も好み。
まつきち 変化に備えて33銀生を考えてから44桂と打ったら詰んでしまった。これが作意では収束が甘すぎる?

第14問 negitarou

正解
46桂、同香、45銀、65玉、66銀、74玉、72飛成、73合、83飛成まで9手詰

齋藤光寿 二枚飛車がポイント?
まつきち 2手目65玉なら重く76銀と打つ。
占魚亭 2・4手目の各変化の詰み形と作意の詰み形がテーマかな?
松崎一郎 応手により早詰の3、5、7手詰も織り込まれ詰手数は全4種?。
松澤成俊 これもただの追い詰めで詰将棋にはなっていないが実戦詰めの役には立つ
negitarou 自作。玉の移動場所に注目していただけたら。2手目の変化で4箇所(4三、4五、6三、6五)、4手目(本手順含む)でも4箇所(4三、4五、6三、6五)です。

第15問 negitarou

正解
69桂、47玉、36角成、56玉、57香、65玉、54馬、75玉、76金まで9手詰

齋藤光寿 初手の選択に少考。
松崎一郎 玉が動ける範囲が意外と狭い。
占魚亭 これもテーマが分かりません……。
松澤成俊 49桂では詰まないが普通69に打ってしまう。
negitarou 自作。【第14問】と【第15問】は姉妹作(のつもり)です。
まつきち 初手の紛れや2手目67玉の変化などは面白いが、肝心の作意が単調…。

第16問 negitarou

正解
46桂、44玉、34飛、43玉、32飛成、44玉、34龍、55玉、54龍まで9手詰

松澤成俊 ただの追い詰め
齋藤光寿 2手目の変化が対称的で面白い。
松崎一郎 初手以外は、玉と飛だけが動く。
まつきち 最長手順探しも変化の楽しみ方? 作意に好手が欲しい…。
占魚亭 2手目65玉の変化は作意と同様に54龍で詰むという主張?

第17問 小林敏樹

正解
45桂、79飛成、24金、同玉、25金、13玉、23角成、同玉、33桂成まで9手詰
45桂、68歩、同角、同龍、23金、同歩、58角、24玉、25金まで駒余り
45桂、57歩、同角、同龍、23金、同歩、47角、24玉、25金まで駒余り
45桂、46歩、同角、同龍、23金、同歩、36角、24玉、25金まで駒余り

松澤成俊 45桂にミラクルな受けが出るのかと思った(笑)
まつきち 初手手順前後の綾で悩むが、これが作意だとあまり面白くない。
占魚亭 初手の桂の動きの違いがテーマが第一勘でしたが違いました(苦笑)。
齋藤光寿 変化で58、47、36へ引く角。23金のワンクッションが見えにくかった。

第18問 齋藤光寿

正解
27金、同歩成、67角成、11銀、18歩、同と、49馬、77馬、16馬まで9手詰
27金、同歩不成、34角成、11銀、35馬、26香、同馬、同馬、18香まで駒余り

占魚亭 歩の成・生で角の成り場所が変化。
松崎一郎 角を何処に成るかは二手目の応手で決まる。
negitarou 2手目の「成・不成」で、手順が大きく変化。
まつきち 馬の大回転お見事。2手目歩生の変化も楽しめる。
松澤成俊 不成の変化の駒取りの方がやりにくかったりして(笑)
隅の老人A 見えやすいが初手良い。

第19問 negitarou

正解
76飛打、65玉、52香成、43銀、64銀成、同玉、53飛成、65玉、46歩まで9手詰
76飛打、85玉、55飛、75香、同飛寄、94玉、71角成、83合、95香まで駒余り

占魚亭 これもテーマが……。
松崎一郎 スーッと突き出す46歩の気持ち良さ。
negitarou 自作。課題15の【第11問】の姉妹作です。
松澤成俊 47歩38角のような効率の悪い配置は避けるべき
齋藤光寿 アクロバティックな手順。61とが良い所に落ちている。
まつきち 詰上りが狙いでしょうか?冴えない印象が残るのは攻め方の妙手不足か、61とや87銀が不動で残るあたり?

第20問 小林敏樹

正解
57馬、22玉、23角成、同玉、24歩、32玉、23金、31玉、75馬まで9手詰
57馬、同と引、69角、22玉、12金、32玉、87角、31玉、21金まで駒余り
57馬、同と寄、58角、22玉、12金、32玉、76角、31玉、21金まで駒余り
57馬、同歩成、47角、22玉、12金、32玉、65角、31玉、21金まで駒余り
57馬、同桂成、36角、22玉、12金、32玉、54角、31玉、21金まで駒余り
57馬、24合、25角、22玉、12金、32玉、43角成、31玉、21金まで駒余り

松澤成俊 強烈な初手
占魚亭 Zilahi……でいいんですかね?
齋藤光寿 2手目はどれで取るかをしばらく考えた。
まつきち 2手目応手への対応が「変化の活用」というお題に相応しい。収束はやや息切れか。
松崎一郎 57馬をどの駒で取られても36~69の斜めラインへ角を引き、32玉の時に玉のこびんを直射するラインに出る変化(駒余り9手詰)も面白い。玉方4駒が効く57への飛込と駒取り(23の地点の歩)は無いだろうとの思い込みは難解さを増幅させる。

第21問 馬屋原剛

正解
41銀不成、43玉、32角不成、44玉、24飛不成、34香、45歩、33玉、25桂まで9手詰
41銀不成、61玉、63香不成、同銀、82歩不成、94金、62歩、71玉、63桂不成まで駒余り

占魚亭 作意3種(飛角銀)・変化3種(桂香歩)の6種生!
松澤成俊 9手詰めで攻方不成3回は新記録?(ってことはないよねw)
まつきち 作意は大駒不成、2手目61玉は小駒の連続不成というのが洒落ている。
齋藤光寿 作意では飛、角、銀。変化では桂、香、歩という構成に気付いて二度びっくり。
松崎一郎 2手目が61玉なら、63香生、同銀、82歩生、94飛、62歩、71玉、63桂生まで駒余り9手詰の変化があり、作意も変化も”不成”で首尾一貫しているのが凄い。
隅の老人A どうもおかしい?と表いたら変化の82歩生にはだまされた。危い~。不成作品で見事です。

総評

negitarou 全問解けませんでしたが、解けた中では【第8問】と【第11問】が良かったです。
まつきち 一桁手数とは言っても、変化にも工夫が凝らされた作品が多く、解くのは一苦労。好きな作品は11と18。優秀作予想は18と21。
齋藤光寿 いつも大変お世話になっております。今回は短手数だったので、いつもより気軽に取り組めました。狙いが明確、かつ斬新な作品が多く楽しかったです。折角なので解答も送らせてもらいます。
松崎一郎 今回は「変化を活用した作品」ということで、多種多彩な変化に悩みながらも従来の倍以上楽しませていただきました(変化の内容が分からないこともありましたが)。
短手数(9手以内)ということもあり、正解、誤解は別にして何とか第21番までチャレンジ出来ましたので、ご査収よろしくお願いします。
また、次回の「清涼詰」も楽しみにしています。

解答成績

Q1 Q2 Q3 Q4 Q5 Q6 Q7 Q8 Q9 Q10 Q11
山城正樹
齋藤光寿
negitarou
松崎一郎
まつきち
藤田卓志
松澤成俊
占魚亭
Q12 Q13 Q14 Q15 Q16 Q17 Q18 Q19 Q20 Q21 粗品
山城正樹
齋藤光寿
negitarou 当選
松崎一郎
まつきち
藤田卓志
松澤成俊
占魚亭

厳正なる抽選の結果、negitarouさんが当選しました。
粗品を送ります。

「詰将棋つくってみた(92) 課題19:結果発表(後編)」への3件のフィードバック

  1. 課題19はなかなか難しく、変化のある「9手詰」を作るだけになってしまった印象です・・・
    解答していただいた皆様、ありがとうございました。

    【第16問】は、理想としては攻方・6五歩を消去して、2手目の玉の逃げ場所を6箇所にしたかったです。

    【第19問】は、玉方・7八歩(玉方・6一「と」も?)が若干苦しい配置でした。

  2. たびたびの指摘すいません。
    【第19問】の変化手順・7手目ですが、61角成です。

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