湯村光造 近代将棋1987.10
71飛を引いて使うために72龍にどいてもらいたい形。
27歩とまずは叩いてみたい。
同角成なら35馬の一発だが17玉で困る。
そこでまずはその対策。
28香、同と、27歩、同玉、28馬、26玉、
17玉なら28馬とできるように、28に質駒を作っておく。
27歩、同角成、同馬、同玉、
ここまでが序。
そして狙いの一手がでる。
63角、
龍の利きに63角。
取れば64桂が玉方にとって邪魔駒で77飛成で詰む。
看寿の開発した角遠打の一つ。
でもちょっと違う気がする。看寿は事前にもう一枚角を捨てて73龍の形にする筋だ。
これなら取らなければ龍の横利きが消えて21飛成と縦に使える。
26玉、36角成、17玉、18歩、同と、
同馬、26玉、36馬、17玉、
なので折角の遠打も不発。
あっさり26玉と躱して19とは剥がせたがあいかわらず打歩詰の状態だ。
35馬、
そこでこの馬がまた遠くへ戻っていく。
これは馬鋸の形。
26に間駒だと、18歩、27玉、36馬まで。
26金合だと
26金、18歩、27玉、26馬、同玉、
36金、27玉、37金まで
【変化図】
ということで間駒ができないから打歩詰を頼りに躱す。
27玉、45馬、26玉、
そういえばT-Baseのファイルではなぜか17玉と逃げていた。
17玉では歩が打てるから3手詰。
44馬、27玉、54馬、26玉、
53馬、27玉、63馬、26玉、
さて先程の63角と同じ局面。
やはり26玉と躱されるのだが、先程は角。今回は馬。
62馬、
これができるのが角と馬の違いだ。
同龍、
中合をしても歩を叩いて72馬と飛車を取られる筋があるので同龍しか無い。
これで収束に入る。
27歩、17玉、18歩、27玉、77飛成、26玉、
37龍、25玉、35龍まで43手詰
なお今回調べてみたら62馬の所で先に27歩と打つ手順前後が成立していた。
厳しい人は余詰と言うだろうなぁ。