風みどりの詰将棋と関係ない話(48) オイラの孫悟空

前回温泉の話を書いたが、地獄谷温泉は猿が入ることで有名。
そこで今回はサルの活躍する有名なおはなし—『西遊記』について。

タイトルはもちろん手塚治虫の『ぼくの孫悟空』に敬意を表したものだ。

西遊記の主人公が猿の怪物–孫悟空–ということは誰でも知っているだろう。
しかし有名な物語に限って、ちゃんと原典を読んでいないことが多いものだ。
といっても『西遊記』の原典は中国語で書かれていると思う……多分。
いくら原典を読みたいといっても中国語の勉強から始めるほどの情熱はない。
翻訳が出るのを待つ一手だ。

で岩波文庫に小野忍先生の翻訳した『西遊記』第1巻が刊行されたのが1977年のことだった。

第1巻には第1回から第10回までが収録されている。
『西遊記』は第100回まであるのだ。
(ちょっとだけ詰将棋に関係のある話を許してもらえるだろうか。献上図式と同じだ。そしてその配置に意味を持たせたように『西遊記』もその番号と話の内容に関係があるらしい)

第2巻は1978年に刊行され、第3巻は1980年に刊行された。
ところが、その年に小野先生が亡くなられてしまったのだ。

まだ旅は始まったばかり。

オイラは続きを当時北海道大学だったと記憶しているが中野美代子先生に書いてもらえないかと祈った。
なぜかというと中野先生は『孫悟空の誕生―サルの民話学と「西遊記」』という抜群に面白い本を書いていたからだ。

その後、『孫悟空はサルかな?』他、何冊も西遊記研究の著書を持つ先生だ。

すると、オイラの祈りが天に通じて、第4巻が中野美代子訳で1986年に刊行された。
その後は順調に刊行され、1998年に全10巻が完成した。
完結まで21年間もかかった労作だ。

そして2005年。中野美代子訳による第1巻が刊行された。

実はその事に気づいたのはつい最近のことだ。(購入したのは2018年の第11刷!)
3巻までは購入したけれど、まだ読んではいない。

第4巻以降も購入するべきなのだろうか。amazonみると10巻の刊行日が2005年なのでカバーを変えただけの可能性もあるとみている。まずは3巻まで読んで、それから本屋に確認しに行くのが本筋だろうな。

いくつか西遊記物知りクイズを出題しておこう。

第1問 三蔵法師のお伴をして天竺に向かった妖怪は何匹?

第2問 沙悟浄は河童?

第3問 孫悟空、沙悟浄、猪八戒……なぜ八戒だけ「悟」の字がない?

第4問 孫悟空には異名が幾つかあるが、そのうちの一つ、弼馬温(ひつばおん)とはどういう意味?

第5問 孫悟空は最後どうなるのでしょう?

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