アンソロジー構想

 つみき書店の最初の本は使用駒7枚以下の傑作集『Limit7』というアンソロジーだ。アンソロジーは手間がかかる。しかも原価もかかるのでなかなか作れない。

 でも、そろそろまた作りたくなってきた。詰パラの『四百人一局集』とか角ブックスの『現代詰将棋短編名作選1976-2015』など、大勢の作家の作品が並んでいる本は読んでいても愉しい。

 それで考えていたのが『看寿賞を取り損ねた名作たち』という本。賞は運だから(というと受賞者の皆さんに失礼になるかもしれないけど)、惜しくも受賞を逃したけれど忘れちゃいけない名作が沢山ある。森田正司さんが『近代将棋図式精選』に収録する作品を塚田賞受賞作に絞らなかったのは、そういう受賞を逃した作品も紹介したかったからだ。『近代将棋図式精選』には塚田賞受賞作とほぼ同数の非受賞作品が収録されている。柳田さんの『完全版看寿賞作品集』に収録されているのは受賞作のみだ。ここからこぼれてしまった名作を拾い集める仕事は有意義ではないだろうか。

 ……というようなことを考えていたら、市島さんがまさに同じ発想の連載を始められた。(詰将棋学校好作選 via.冬眠蛙の冬眠日記

 しまった、先を越された……と思ったけど、待てよ、この連載が終わったらそのまま出版させて貰ったらチョウ楽なんじゃね。そう腹黒いことを思ったことであった。

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