右図はわが風家に代々伝わる「将棋図巧化」の第一番である。
まずはトックリ御鑑賞下さい。
作意は……
5八角(イ)同銀成、46飛成、5二香、同角成、同歩、2六香、1六玉、23香成、2五玉、2六龍、3四玉、2四龍迄13手詰
と推定され、傑作の名に恥じないものである。
ところが(イ)3六歩の妙手があり、以下不詰の疑問局、近眼であった作者の見落としであろう、というのが今までの経過。
しかし、今回小生の研究により(イ)3六歩にはそれを上まわる妙手「4七飛生」があり、これにて玉万打歩詰の禁手により反則負、変化はキレイに割り切れている事が判明した。この4七飛生は現在に於ても「新手」であり、それを変化にかくすあたり作者の偉大さがうかがえる。
第二番の研究報告が待たれるものである。