名局精解5 小川悦勇の曲詰を解く(8)

さて、宿題の玉方の応手は54歩の中合。皆さん正解されたことと思う。

香は渡さないと他の駒を身代わりに差し出す中合。
桂合も簡単に詰むことを確かめておいて欲しい。
では、この歩合にどう対処するか。

この問題を解く鍵は3手目にある。

ここで54龍と桂を取る前に、65龍と王手をする。

玉方は55に間駒をする一手。
このとき、43成香の配置の意味が理解できる。
玉方の持駒に香がないのだ。

さて、順番に間駒を考えていこう。
まずは55角の移動合。

56龍、35玉、25と、同銀、26銀、

これは龍が自由なので簡単。
次は桂合。

56龍、35玉、25と、同銀、36銀、

先に柿木先生に教えてもらった36銀の好手が使える。
同銀なら46銀と角を取って簡単。
同玉なら25銀で37玉に持駒銀香だから止まっている。

55金合。

56銀、35玉、25と、同銀、55龍、同角、
45金、24玉、25銀、23玉、14銀、

これで変化は完了。
4手目は歩合しかないと決まった。

65龍、55歩、

この2手に何の意味があるのか。
以下54龍以下、進めると41手目は次の図になる。

おわかりだろう。
二歩禁が発生して、54歩の中合が利かないのだ。

さて、「最終回」の予定だったが、気が変わった。
最後の仕上げは読者にお任せしよう。あとちょっと。見事詰上げてください。

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