日曜の夜という事でちょっと躊躇しましたが,参加してきました。
詰将棋を創る講座というのはなかなか希少で,「詰将棋の楽しさ」を伝えるのも難しいのに「詰将棋を創る楽しさ」を伝えるのはさらに難しいように思われます。
で,若島さんの解は…とその講座の内容を公開してしまうのは問題あるだろうと思っていましたが,ご本人がtweetしているので,紹介してしまいます。
はじめに無双#96と図巧#20の紹介と解説があり,続いて大道棋にある構図,持駒香で銀の中合で不詰の図と,桂金の二段中合で不詰の図が解説されました。
続いて一転,限定合を出す練習をしてみましょうとなりました。
第1問
詰将棋講座で使った問題をご紹介しておきます。この図に駒を2枚追加して、22合駒が歩合限定になるようにせよ。ただし、追加する駒は先手・後手どちらの駒でもいいし、持駒でもいいが、先手の玉を使ってはいけない。歩合限定とは、歩以外の合駒だとすべて詰むが、歩合の場合は詰まないことを指す。 pic.twitter.com/Om9iuMW59U
— Problem Paradise (@propara) May 21, 2018
20分の制限時間付きです。
補足すると,先手玉を使うのは禁止です。
また間駒をせずに11玉と逃げた時も詰むようにしなければいけません。(11玉と逃げられなくするのも可)
第2問
もう1題。こちらは同じ要領で、13に歩合から飛合までを限定中合で出せ、というもの。ただし、追加する駒の枚数は、金合…1枚、歩合、桂合、銀合、角合…2枚、香合…3枚、飛合…4枚。 pic.twitter.com/O6UEVAVseo
— Problem Paradise (@propara) May 21, 2018
第2問はさらに難度が上がって中合を限定で出せというもの。
第1問はとてもよくできていると思いました。「2枚追加」で統一されているのが凄いと思います。
13が歩でなく香なのは「2枚」に統一するためとのことです。
第2問も13に中合が必要とすぐわかる基本的な構図なのに7種類全部に限定できるとは驚きです。
おいらは「歩」しかわかりませんでした。しかも模範解答よりずっと大げさな答案でした。
これらの問題の答案は,盤面を180度回転させれば,森信雄先生の「逃れ将棋」として出題できます。
「限定合で逃れる手を見つけなさい」という問題ですね。
ここから詰将棋を作るにはどうしたらいいのか。
若島さんは「その限定合を詰むように作り替えればよい」とおっしゃっていました。
その通りなんですが,具体的な例を解説しないと,なかなかわかりにくいかもしれません。
そこで思いついたのが次の問題。
マニアの方には常識の知識問題ですが,詰将棋創作初心の方にどうでしょうか。
第1問
この図は(ちょっと都合があって若島先生の図を変更しています)24香,23銀,22歩,11玉,12歩,同銀,21歩成,同銀で不詰の図です。
この図に歩を何枚か追加して23銀の手を活かしたまま詰将棋にしてください。追加するのは盤面でも持駒でもかまいません。
(作意は歩2枚追加で15手詰。歩3枚追加で17手詰)
第2問
この図は25香,24桂,同香,23金で不詰の図です。
この図の配置を1枚だけ変更して,24桂,23金の手を活かしたまま詰将棋にしてください。
変更するのは駒種と位置の両方を変えてかまいません。
(作意は17手詰)
最後にオマケ。
この文章を書いていて,昔こんな図を作ったことを思い出しました。
銀中合の図では捨駒が不足ぎみに思えたので,飛車を捨てるようにしたものです。
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