夢の華 山田修司 毎日コミュニケーションズ 1998.3.10
柏川悦夫の「詰将棋半世紀」を紹介した以上、次の一手は山田修司「夢の華」となるのは大方の予想通りだったはず。
昭和の詰将棋界は短中篇を柏川悦夫、中長篇は山田修司が席捲した。
おそらく二人で密約があったのはないだろうか。
「詰将棋半世紀」p160に昭和30年頃の北海道グループと題された写真が掲載されている。
写っているのは、柏川悦夫、形幅清、山田修司、黒坂隆身、大塚敏男、二瓶誠、伊藤明治。
物凄いメンバーだ。
以前、大山名人が自伝を「昭和将棋史」と題して岩波新書を書いた。
こんなことが許されるのは大山康晴だからだ。
自伝を「昭和詰将棋史」と名付けることが許されるのは山田修司だけだろう。
この「夢の華」は自作の詳細な解説のみならず、参考図も豊富で詰将棋の歴史を読み取ることも可能だ。
オンデマンド出版で入手できるのは幸運だと断言できる。
もし、今、持っていなかったらすぐに買うべきだ。
山田修司 「幻影」 夢の華 第99番 詰棋めいと1984.6
図巧#1もそうだが、守備駒の軌跡を描いた作品は心を揺さぶるものがある。
何故、飛合なのかは各自で解明してほしい。
「禁じられた遊び」は本作から派生した作品だそうだ。
追記(20200603)
Tweet「詐欺に近い」とまで書いたのは,説明に「復刊」とか「元版から変更されていません」とあるから。当然,印刷は元の上製本と同じで製本だけ並製になったレベルを期待するだろう。今までオイラの買ったオンデマンド本ってそうだったんだけど違うの?ギョーカイの常識はコピーを製本したものを字数制限 pic.twitter.com/bWbgHusSA1
— 食べられる大人の風みどり⛅ (@kazemidori) June 3, 2020
iOS/Android に「将棋クエストプラス」と言うアプリが有って毎朝7時に詰将棋が何題か出題されます。ほとんどが初級問題ですが、2日に1回くらいは「観賞詰将棋」として名作が出題されます。
「観賞詰将棋」は体感では「無双」「図工」「夢の華」が約1/3ずつ、その他が少し、位の割合なので、結構「山田修司」作品を楽しめます。
スマホ詰パラと違って間違えても1手戻るだけなので初心者にも優しいです。
情報ありがとうございます。
早速試しにインストールしてみました。
「将棋クエスト」ってついたて将棋の対戦もできるアプリでしたっけ。昔、三輪さんにボコボコにされたっけ。