リコピー版。例によって表紙は筆者の自作だ。
参考図集とはどういうことかというと詰棋書紹介(2)でとりあげた門脇芳雄『詰むや詰まざるや』は宗看・看寿の作品の解説のみならず、所々に詰将棋の歴史にふれた記述がある。
例えば史上初の煙詰である図巧#99の解説には最後に次のようなコラムがつけてある。
これを読んだ読者は当然「落花」や「アトラス」を並べてみたい(もしくは解いてみたい)と思うが、当時は(今だって?)簡単にその図に辿り着くことは難しい。
そのような要望に石沢孝治氏が応えたのが本書だ。
田中輝和 「アトラス」 近代将棋 1960.5
門脇芳雄は田中鵬看としているが、石沢孝治は田中輝和としている。
森田正司の『近代将棋図式精選』でも「アトラス」の作者は田中輝和となっているので、多数決で上記の作者名にした。