図巧第39番は大発展し、一分野を築くことになるが、連取りする駒を歩から香などに替えたり、主駒を角から飛車に替えたりしない、謂わば直系の子孫はさほど数多くない。入手する歩を処理するアイデアといえば看寿の角不成が自然で、これに何を付け加えても蛇足ではないかと思わせる力を持っている。
歩の連取りが発展するのは逆順に連取りする上田吉一「五月晴」(1972)以降だ。
歩以外の駒を入手できるので様々な発展が可能になった。
ここでは直系の子孫–即ち主駒が角で歩を近い方から取って行くタイプ–で記憶に残る作品を並べてみよう。
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