詰棋書紹介(40) 山中龍雄作品集短編百局


山中龍雄作品集短編百局 山中龍雄 全詰連1976.3.25

わずか48頁の薄い冊子である。
しかし中身が濃い!
無骨に図面が並べられているのだが、どれも形が良い。そして手順も良い。
将棋が強い人の匂いがプンプンする。
難解なのではない。
読みが深いので好形に好手順が収まっているのだ。
全局紹介したいくらいだ。
絶対に山中龍雄ファンになるに違いない。

そして、解説は山田修司。

詰将棋の粋が凝縮されている作品集だ。

やはり定番の作品を紹介しよう。11手詰と15手詰。

山中龍雄 山中龍雄作品集短編百局第23番 将棋世界1963.10

山中龍雄 山中龍雄作品集短編百局第69番 近代将棋1963.11

あとがきに、次のように書いてある。

山中氏の作品は中編、長編にすぐれた作品が沢山ありますので、機会を得て第二集、第三集を発行したいものです。

そうなのだ。山中龍雄は中編作家と聞いていた。
短編でこれだけ素晴らしいのだから、中編や長編はどれだけ物凄いのだろう。
そして、すでに新作の発表はしていなかったから、作品の選定に悩むことはあるまい。
いつ中編の第二集、長編の第三集が出るのだろう。
楽しみだ。

……と、ずっと待っているが未だに完成しないようだ。
途中、一度「もう原稿はできている」とか「仕事が忙しい(日本コカコーラ)ようだ」というアナウンスは在った気がするのだが……。

待ち遠しい。

こんなに長い間待っているのは『山中龍雄中編百局』と士郎正宗の『アップルシード』だけである。

※同じ作品を9年前にも紹介していた。(「アップルシード」の件まで同じとは……進歩がないことが証明されてしまった)
まぁ、新しい読者も多いことだからいいということにしよう。(メンタルヘルス!)


追記(2020.8.2)

※安江さんのコメントは吃驚でした。広島と北海道でも偉い人同士は交流があるんだなと思っていました。


あれ?違ってましたか。例によって記憶がいい加減です。ごめんなさい。

「詰棋書紹介(40) 山中龍雄作品集短編百局」への4件のフィードバック

  1. これがあの現物ですか。

    本のことは山田さんから伺ったことがあります。交流も面識もない山中さんから、ある日突然作品と共に手紙が来て、作品集を作るから解説してくれと。

    私なら絶対にお断りするシチュエーションですが、面喰いつつ書いてあげたのだそうです。心の広い巨匠でした。

    今同じ手を使っても、引き受けてくださらないと思いますから、真似はしないでください(笑)

    1. これは知らなかったエピソードです。
      解説を一人で100局書くというのは、半端でない労力です。(「Limit7」「野村500」のスタッフは骨身に沁みている(^^;;;)
      でも、お願いしてみるものなのですねぇ。
      山田修司って人間としても巨人ですねぇ。

  2. 僕は自分を短編作家だと思っていますが、短編作家として好きな作品集を上げるとしたら
    1位は赤羽さんの「信濃路」
    2位がこの本です。

    この本、持っていたけどどこに行ったかない。
    ところで小林敏樹さんの作品集は何故出ない。
    武島さんも発表が止まっている今が出し時だし。

    1. 二人で交換して解説を書くというのはどうですか?

      今、思いつきだけど凄いアイデアを提供しなかった?俺。

安江久男 へ返信する コメントをキャンセル

メールアドレスが公開されることはありません。 * が付いている欄は必須項目です

このサイトはスパムを低減するために Akismet を使っています。コメントデータの処理方法の詳細はこちらをご覧ください