詰将棋つくってみた(196)
 課題39:結果発表(5)

間が空いてしまって申し訳ありません。「馬鋸」の課題の続きです。
山腰さんの図は見つかってないです。筆名が思い出せない!

第17問 やよい

正解
21歩成、同玉、31金、22玉、65歩、33と、
23歩、同玉、89馬、22玉、34桂、同と、
88馬、33と、23歩、同玉、78馬、22玉、
34桂、同と、77馬、33と、23歩、同玉、
67馬、22玉、34桂、同と、66馬、33と、
23歩、同玉、56馬、22玉、34桂、同と、
55馬、33と、23歩、同玉、45馬、22玉、
23歩、同と、44馬、33と、21金、23玉、
34金、14玉、15飛、同玉、16歩、25玉、
15金、36玉、96龍、同馬、47銀まで59手詰

★5手目65歩で馬鋸の構図に。44歩合は23歩、33玉、34金、42玉、54桂以下。この変化で桂を使う。なので11手目は桂を温存して23歩、同と、88馬と進めたくなる。ところがあっという間に歩が足りなくなって立ち往生。22玉には34桂と捨てるのが面白い。23玉は42桂成があるので同とと取らざるをえず、22-88ラインが開く。しかし歩捨てでも桂捨てでも手が続くということは何処かで変調があるのではと緊張感を持って趣向手順を楽しむことになる。結局桂馬が減っても馬が近付けば44歩合の変化は詰むのであった。しかし最後の桂を使ってしまったら流石にダメかと思いきややはりちゃんと詰む。動く将棋盤でご確認を。
★最後は大駒も1枚は消して閉幕。

占魚亭 歩の盾。楽しい趣向手順でした。
竹中健一 桂捨てが入る馬鋸手順は良いですね。
keima82 玉方と金の往復は他の方の作品にもありますが、桂の王手を含んだ馬鋸は新鮮。

第18問 武田裕貴

正解
43馬、22玉、31馬、同玉、34飛、22玉、
44馬、21玉、54馬、22玉、55馬、21玉、
65馬、22玉、66馬、21玉、76馬、22玉、
77馬、21玉、87馬、22玉、88馬、21玉、
98馬、22玉、88馬、21玉、87馬、22玉、
77馬、21玉、76馬、22玉、66馬、21玉、
65馬、22玉、55馬、21玉、54馬、22玉、
44馬、21玉、43馬、22玉、32飛不成、13玉、
12飛成、同玉、13歩、22玉、33金、11玉、
12歩成、同玉、23金、同玉、24香、13玉、
14歩、12玉、21馬まで63手詰

★いつも駒が生き生きと動く武田さん。とうとう馬鋸にも挑戦してくださいました。
★手順は特に解説を必要とする所はありませんが、馬2枚を捨てる序まではいるとは流石です。

松崎一郎 32飛成のタイミング。
RINTARO 初手がよく入ったなと思います。
占魚亭 完成品。還元馬で詰め上がる見事な構成。
竹中健一 初手がすごい!収束も決まっていて完成品と思いました。
keima82 馬鋸そのものは特別な機構ではないですが、コンパクトな形にまとめ、鋭い初手を入れたのは流石だなと思います。

第19問 RINTARO

正解
12歩、同飛、99馬、22飛、12歩、同玉、
89馬、11玉、12歩、同飛、88馬、22飛、
12歩、同玉、78馬、11玉、12歩、同飛、
77馬、22飛、12歩、同玉、67馬、11玉、
12歩、同飛、66馬、22飛、12歩、同玉、
56馬、11玉、12歩、同飛、55馬、22飛、
12歩、同玉、45馬、11玉、12歩、同飛、
44馬、22飛、12歩、同玉、34馬、11玉、
23桂、12玉、31桂成、23銀、21角、同飛、
同銀不成、22玉、32飛、同銀、同成桂、同成香、
同銀成、同玉、43銀、21玉、22歩、11玉、
12歩、22玉、24香、31玉、32歩、41玉、
52銀不成、32玉、43馬、31玉、21香成まで77手詰

★やよい作と異なりこちらが普通の発想だろう。ただし1サイクルに歩2枚を消費する作例は少ないのではないだろうか。その理由は歩が足りなくなり近接馬鋸しか実現は難しいからだ。本作はあくまでシンプルな仕上げで作品価値を主張する。
★31馬を入手して23銀合は32に利かせるためなので分かり易い。全部清算しましょうという32飛に対し、作意は同銀だが、同成香だと61手目に24香と先に打つ余詰がある。だがこの手順を解答して×にする担当者は少ないだろう。Judgeも言及していたが、その直後に32同成桂でも同成銀でもよいという非限定があるのでオアイコです。
★それにしても全部清算して43銀で割り切るとは、やはり作者は力あるなぁ。

占魚亭 63手目がポイント。
松崎一郎 23桂打ちのタイミング。
keima82 4手と1歩をかけて馬を1つ移動。収束はややゴツイ手順ながら最後は奇麗に捌けた感じ。
竹中健一 どうもあの成桂配置は評価したくない自分がいる…
★99成桂を消すだけなら2手短くなるが下図のような案も考えられるところ。作者はどうせ41杏があるから……という判断でしょう。

第20問 馬屋原剛

作者 還元型無駄合に気付いていなかったため。
★ということで修正図が届いています。収束が一部変わっているだけなので、修正図で解説してしまいます。

正解
93金、71玉、35馬、61玉、34馬、71玉、
44馬、61玉、43馬、71玉、53馬、61玉、
52銀不成、72玉、54馬、62玉、63銀不成、61玉、
72銀不成、52玉、43銀不成、41玉、63馬、31玉、
64馬、41玉、74馬、31玉、75馬、41玉、
74馬、31玉、64馬、41玉、63馬、31玉、
53馬、41玉、52銀不成、32玉、54馬、42玉、
43銀不成、41玉、32銀不成、52玉、63銀不成、61玉、
43馬、71玉、44馬、61玉、34馬、71玉、
35馬、61玉、62歩、71玉、82金、同玉、
93香成、71玉、61歩成、同玉、34馬、71玉、
44馬、61玉、43馬、71玉、53馬、61玉、
52銀不成、72玉、54馬、62玉、63銀不成、61玉、
72銀不成、52玉、43銀不成、41玉、63馬、31玉、
64馬、41玉、74馬、31玉、75馬、41玉、
42歩、31玉、22と、同玉、13香成、同玉、
57馬、24香、同馬、同玉、94飛、74歩、
同飛、35玉、34飛、45玉、47香、46歩、
同香、同玉、57金、45玉、47香、55玉、
54銀成、65玉、64成銀、76玉、77歩、85玉、
86歩、95玉、94成香、同玉、73成銀、84銀、
83銀不成、93玉、82銀不成、94玉、84飛、同玉、
76桂、95玉、96銀、94玉、85銀、95玉、
96とまで139手詰

★馬鋸を用いた知恵の輪もので筆者の好みのど真ん中。
★次図は3手目の局面。

★まずはここから75歩を消去(実際には入手)する。
★次図は55手目の局面。

★75歩が消えているので57馬とすることが可能になっている。この前提で収束への鍵である94香の消去が可能となる。
★次図は89手目の局面。収束へのもう一つの鍵は75馬の配置。ここから収束に入る。

★次図は101手目の局面。75馬は57金を食べるため、94香の消去は94飛と活用するためだった。

★ここからも中合が登場したりなかなか難しいが、各自で研究されたし。

松澤成俊 馬のこの雄編がなぜここに?🤣
占魚亭 要所要所での銀繰りがアクセント。
竹中健一 左右で似たようなことをやりながら少しずつ変化させていくのがうまい。さすがというほかない。
keima82 同じラインで異なる意味付けの馬鋸(1回目は☖75歩を取るため。2回目は☗57馬と転換するため)で2往復しているのが凄いですね。更に別のラインでも馬鋸が…。

※今夜はここまで。明日には終わるでしょうか!?

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