昨日,「数日後」と書きましたが,どうせかぶっているのですぐに出すことにしました。
さて図巧#55の銀の回転テーマは,その後どのように展開されていったのかを眺めてみましょう。
九代大橋宗桂 『将棋舞玉』第65番 1786
まずは看寿に正面から挑んだ9代宗桂。
銀の回転にもちゃんと取り組んでいます。
質駒取りが2回ありますが,綺麗にできていると思います。
平井康雄 将棋世界 1976.8改
持駒金4枚の趣向も絡めて銀生2回を含んだ銀の1回転をスマートに表現した傑作です。
8手目同玉なんて野暮はしてはいけません。
OT松田 近代将棋 1982.8
質駒取り1回で右上隅で銀の回転を実現しています。
初手から12飛成で余詰なのですが,頭2手を省略した所からでも銀の1回転を実現しています。
添川公司 将棋ジャーナル 1983.2
小林論考ですでにご存じ添川公司作です。
質駒などを設定していないスマートさがいいですね。
2手目33玉の変化がいい味付けになっています。
原島利郎 将棋世界 1999.9
これも右上隅で質駒を1枚とりますが1回転半は看寿とタイ記録ですね。
高坂研 詰パラ 2005.8
初形に回転する銀がいない所が驚きです。
真島隆志 第5回詰将棋解答選手権 2008.3改
合駒で銀が出現するのがもはやスタンダードなのか……。
本作も傑作。
平井作は余詰。修正図は右へ一間移動です。
http://www7.plala.or.jp/tsume/kif/miniJS2.html#8
情報ありがとうございます。
修正しました。