昨年の11月にこのエントリーのタイトルだけが下書きとして残っていた。
大抵は詰将棋入門を書いたときに、あぁこの話もしたい、そうだそれは詰将棋雑談の方に回そう、と考えてメモを残す。
しかし、この頃に思い当たるエントリーは見当たらない。
もしかすると「四桂追戻詰」からの連想かなぁ。
というわけで唐突だが、攻方が「24桂」という着手を4回行なう作品を幾つか紹介します。
まず24桂を26回も着手する作品として「ミクロコスモス」があるのだが、今回はパスするとして、最初に思い出すのは次の作品。
上田吉一 詰パラ1973.1
4枚の桂馬を剥がすのに24桂が4回登場。
わかりやすい。
有吉弘敏 詰パラ1979.6
次に思い出すのは24桂から32桂成と繰り返す作品。
このタイプの名作は次の図だ。
塩野入清一 「箱入り娘」 詰パラ1979.1
完成度の高さに陶然とする。
しかし、これらは総て所謂4回繰り返す趣向手順で「24桂4回」を実現しているものばかりだ。
そうではなく、普通の(?)手順の中で24桂を4回打つ作品はないのだろうか。
検索してみた所、1作だけ見つけることができた。
中山芳樹 詰パラ2008.8
おそらく最後に、24桂を4回にするため駒取りで逆算を入れたのだろう。
しかし、貴重な作品といえる。
(鑑賞者の心に刺さるかはわからないが)
他にも見つけたら教えてください。
(追記)2021.3.15
@kazemidori 石川和彦さんの作品は24桂を4回じゃなかったかなあ。
— 鰈 (@karei) March 15, 2021
石川和彦 詰パラ2001.10
これは形も良いし、無理な駒取りではなく純粋に24桂打ですし、素晴らしいですね!
(追記)2021.3.19
なんで石川作を見逃したのか調べてみた所、検索はしていたのに指定フォルダにコピーする所で失敗していたことが判明。原因はまだ分からないけど、もう1作見つかりましたので追記しておきます。