今月はキッズチャレンジの締切が月末にありますね。
小学生はキッズチャレンジに。
小学校を卒業してしまったけれど、詰将棋をつくってみたいという方はこの「詰将棋つくってみた」に投稿してください。
課題5:打った駒を後で捨てる詰将棋を創ってください。
((1)駒を打つ手(2)その駒を捌き捨てる手の2手が含まれていればOK)
【例題1】風みどり
課題4にも使った例題です。(リユース!)
現在出題中(!)なので作意は出せませんが5手詰です。
直接打捨てるのではなく、ちょっと溜めて捨てることで味をつけています。
【例題2】塚田正夫 将棋世界1953.6
32金、12玉、22金、同飛、13飛、21玉、33桂不成まで7手詰
このように打った駒を直ぐに捨てる場合は、駒の連続活用ということもできます。
【例題3】森美憲 詰パラ1983.8
32金、12玉、22金、同玉、34桂、21玉、
32金、12玉、22金、同角、24桂、21玉、
32角成まで13手詰
32金~22金を2回繰り返した作品です。
【例題4】風みどり 詰パラHP 1999.11
今回は必ずしも連続活用を求めているわけではありません。
【例題4】はいっこの積木(28)ですが、初手に打った56金を最後に45金と捨てることで「収束した」という感じを演出しています。
56金、35玉、44角、24玉、33角成、13玉、14歩、同玉、23銀、…………34銀成、同玉、33馬、35玉、45金、同玉、44馬まで79手詰
【例題5】小西逸生『紅玉』第65番 近代将棋1959.5
23銀、33玉、34飛、23玉、21飛、12玉、13角成、同玉、
14飛、同玉、24飛成まで11手詰
手順の盛り上げ方が名人芸の領域。
もっとも平凡な手として打たれた34飛だからこそ、14飛と捨てるときに指が撓る快感を覚えるのではないでしょうか。
後で捨てる駒を1枚でなく2枚以上にすると「溜めて捨てる」ではなく「貯めて捨てる」という表現になるでしょうか。詰将棋の世界では積み崩しという美しい言葉が既にあります。
上級者向きなので今回は例題はなし。
後で捨てる駒を打つときも捨駒の変化をつけたらさらに濃厚な手順になると考えたのは吉田健。いずれ詰将棋入門で取り上げることになる気がしますが、贅沢に例題として紹介しましょう。
【例題6】吉田健『嬉遊曲』第12番 詰パラ1968.6
63銀、64玉、53銀、同歩、74銀成、同玉、52馬まで7手詰
飛車や角で表現した作品が有名ですが、銀を使ったこの作品も何度並べても素晴らしい!
こんな凄いのは無理!と思った方は【例題1】の風みどり作をもう一度かみしめてくださいね。
- 手数制限はありません。
- 未発表作に限ります。
- 投稿先はkazemidori+kadai@gmail.com。
- 締切は4月30日
- Judgeはちょっと事情があって名前を出せないのですが……超有名実力作家です!
なお、つみき書店は「締切りに間に合わなかったけど」という過去の課題への投稿も随時受け付けています。
ある程度数が集まったら出題します。
いつ発表になるのかわからなくても大丈夫という方はどうぞ。
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