詰将棋雑談(67) 離れていく馬

詰将棋入門(169)の無双26番を7手詰にしたのがいっこの積木(45)だ。

風みどり 日めくり詰め将棋カレンダー2010.8.7

自作の宣伝はともかく、この玉と馬が離れていくというアイデアを後生の作家たちはどのように実現したか。

九代大橋宗桂『将棋舞玉』第39番 1786

99の馬にちょっかいをかけに行くという発想はまったく同一。

三國城作『口傳 誥將棊』 1828.11

これは無双24番の収束のキズを修正したものと考えられる。
歩合だと92歩で早いのが巧いアイデアだ。

渡瀬荘治郎『將棊必勝法』185?.??

これも三國城作と同様の発想だろうが、最終手は93龍で駒余りとなるので修正できていない。

石田正夫 将棋評論1947.11

変化が短く切れないのなら作意を引き延ばそうという普通の発想。
下辺の配置をどう見るかで、評価が分かれよう。

駒場和男『ゆめまぼろし百番』第4番「さらば友よ」詰パラ1957.8

19馬を消し去った初めて別の意味付けを用いた作品。
91玉に馬で王手して同Xと取られない位置は19しかないという仕組み。
中合のタイミングは限定できていない。

なおパラ発表時は「春駒」というタイトルだった。

墨江酔人 詰パラ1979.12

こちらは駒場作とちょっと違い、29馬と王手したいという意味付け。
『将棋墨酔』には収録されなかったようだ。

信太弘 近代将棋2003.2

石田正夫作の改良図にみえる。

谷川浩司『月下推敲』第84番 将棋世界2010.3

変化を割り切るために収束を伸ばすパターンだが、飛車だけでなく馬も消したのが流石は谷川名人だ。
中合のタイミングも限定されている。

他に高木秀次に1作見つけたが、これは別の連載で紹介する予定なので割愛した。

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