高木秀次『千早城』に登る(4)


※この連載は風みどりが1題ずつ高木秀次作品集『千早城』を読んでいくものです。

第4番  近将1953.1

ここから11手詰。

金を最後に残しておくタイプの作品に見える。
解けてみると易しい作品だ。
だが実は結構苦労した。
初形から11歩が14まで動いて、34銀(?)、22玉、13馬、同玉、23金の収束と予想したのがその原因だ。
考えてみれば11歩が14までくるにはもう1枚駒が必要なのでありえない。

斜めから王手できる銀は2枚なので、3手目の13銀が本局の急所。

現代的には23歩に31玉と逃げる変化は
53馬、42銀打、22銀、41玉、31金、同銀、同銀成まで13手駒余り。
所謂「変長」の瑕疵だ。
キズを消すことも当然可能だが、これはこの時代の作品なのだから第三者が弄くるのは自粛しよう。

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