心残りなこと

詰将棋つくってみた」は創作を志す方が主な対象の企画です。

ですから解答を中心に楽しんでいる方にはあまり親切な設計にはなっていません。
詰パラや将棋世界などの専門誌では選者が出題をコントロールしていますが、「詰将棋つくってみた」は余詰が無ければ全部出題しています。
手数制限さえありません。

これは故森田正司氏が『詰棋めいと』誌で新作詰将棋ギャラリーの一部に「アンデパンダン」を開いていた精神を引き継いだものです。

その分、解答者には負担がかかります。
苦労して解いてもちっとも面白くなかったり、やけに手数が長い作品も混じっていたり。
締切も2週間と短いですしね。
ですから解答を送ってくださり、短評まで書いてくれる解答者には本当に感謝です。
解答者にだけ抽選で粗品を進呈するのは、そういう企画だからです。

作者が知りたいのは自作を解いた人の反応ですから、解答締切の翌日には結果発表で、全短評を掲載しています。
(ただし、作品募集の締切は月末の1日前に変えさせてもらいました。曜日によっては余詰検討が間に合わない可能性もあるので)

ネットの魅力はレスポンスの速さが大きいと思うので、このペースで続けていきたいと思っています。

ただ一つ、心残りがあります。

それは作品の解説がない、こと、です。

はじめはどうせ解説が必要な作品は集まらないだろうという読みでした。
また、解答締切の翌日発表となると解説を書く時間の余裕は無い。
だったら一切解説なしで、作意手順と解答者の短評だけでいこうと決めました。

ところが、予想以上に作品のレベルが高い(作品もある)ではないですか。

これは解けなかった人、読むだけの人に向けた解説が欲しい。
(Judgeの方には作品の解説をするのではなく、どちらかというと作家目線での批評・分析を期待しています)
たとえ初心向けの3手詰でも、解説が必要とする人は必ず居るものです。
人はすぐに上達してしまいますから、3手詰に苦労した記憶なんてあっという間に忘れてしまいます。
しかし、新たに詰将棋の世界に入ってきた人も必ずいるはずですし、そういう人のためにこのブログを書いているのです。

それだったら結果発表を数日後に伸ばすとか、前もって解説を書くとか、解説を手伝ってくれるスタッフを募集するとかすればいいじゃないかと考える方もいるかもしれません。
しかしそのような100点を目指すのは私のやり方ではありません。
60点でいいから、まず始めてしまうのが私のやり方です。

で、今のやり方でずっと進めてきました。

しかし、やはり解説がないのは心残りです。

そこで考えたのは、総集編を作ってそのなかで改めて解説を入れたらいいんじゃない?ということ。
解説付で再編集して、pdfで配布ないしは販売したら良いのではないだろうか。

これは良い考えだ……と思った。

が、思っただけでは仕事は完成しないのであった。
だいたい締切がないし。

実際にそう思ってから、はやくも1年以上が飛ぶように過ぎ去っていきました。
少年はとかくに老いやすいものです。(こんなに身体にあちこちガタが来るなんて数年前は想像もしていませんでした)

そこで取りあえず、こうして公言してみることにしました。
締切も思い切って設定してみましょうか。
4月末。
『飛角図式』を3月末に完成させて、『詰将棋つくってみた総集編第1巻』は4月末。

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