『飛角図式』江口伸治詰将棋作品集について(4) 初入選作が受賞を3回繰り返した男

さて江口伸治とはどのような人物なのであろうか。
熊本県は日奈久温泉の住人。御年87歳。
しかし九州グループにも顔を出していないそうだし、詰将棋全国大会にも参加したことはないそうだから、その人となりを知っている方は少なかろう。
江口伸治は……天才である。なにしろ初入選作が受賞するということを3回も繰り返した。

最近は新人でも「可愛くない新人」が多いので、初入選作が受賞するということもさほど驚くことではない。
しかし、3回だ。

  • 1956年近代将棋に初入選した作品が塚田賞を受賞する。
  • 2001年詰パラに初入選した作品が看寿賞を受賞する。
  • 2002年近代将棋に初入選した作品が塚田賞を受賞する。

ん?近代将棋に2回も初入選するなんてズルいじゃないか。……確かに。
なにしろブランクが40年もあった上に名前も変わっていたので、近代将棋も詰パラも新人だと思ったのでしょうね。

町田伸二 近代将棋1956.3

馬の移動合を取って角を打つと今度は飛合。
キビキビした手順が当時は新鮮だったのだろう。

江口伸治 詰パラ2001.10

看寿賞受賞作。もちろん半期賞も獲っている。
詳しい解説は『飛角図式』を購入していただくか、看寿賞の頁を参照されたし。

江口伸治 近代将棋2002.1

第95期塚田賞受賞作。ほかに打歩詰大賞佳作賞も獲っている。
詳しい解説は『飛角図式』を購入していただくか(しつこいね)。

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