※この連載は風みどりが1題ずつ高木秀次作品集『千早城』(1993)を読んでいくものです。

第25番　詰パラ1952.1

ここのところ易しい作品が続いているが、本作も37手詰と手数はかかるが極めて易しい。

初形を見てまず見えたのは63角成、同玉、41角の筋。
このままでは54玉で逃れるので54桂と埋めるのだろうか。
気になるのは65歩の配置。64から逃がさないためということは玉が53に来るのだろうか。

53歩成、同銀、54桂、

作意は同銀だろうが、51玉の変化から潰していこう。

　　　51玉、

42角、同と、同桂成、同銀、同金、
同玉、43銀、

これで65歩の意味も確認できた。
あとはどう逃げても難しくはない。

これで2手目は同銀と確認終了。

　　　同銀、

同銀となってみると63角成は同銀で絶望だ。
別の手を考える。

じっと眺めてみて考えたのは既に52角は邪魔駒になっているのではないかということ。
52角がいなければ51角、同玉、53香で詰みそうだ。

そこで一連の順が浮かんできた。進めてみよう。

61角成、同玉、53桂、62玉、

まず角を桂に打ち換える。

51角、同玉、52歩、62玉、

次に52歩をセットする。

61桂成、同玉、51歩成、同玉、53香、

あとは残りの手駒桂歩で収束するのかという問題だけだ。

　　　41玉、33桂、同と、52香成、31玉、
42成香、22玉、23歩成、同と、32成香、11玉、
12歩、

最後の1歩がうまく利いて、これは詰みだ。

　　　同玉、23香成、同玉、33金、13玉、
14歩、12玉、22金まで37手詰

角を一旦桂に打ち換えて再度61桂成と捨てる辺りが狙いか。

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