詰将棋雑談(89) 香剥総浚[其の十六]

今回は2000年~2002年に発表された作品を並べる。

富沢岳史 詰パラ2000.08

香を剥がす駒が歩とは珍しい。
どことなく歩香重ね打ちの雰囲気を感じてしまう。
打歩禁の優秀さを改めて感じる。
収束があっさりだが仕方のない所。

原田清実 詰パラ2002.03

原田さんは中合一筋ではなく本当は何でも作れる方だとは知っていたけれど、香剥がしも作っていたとは。2作とも「やさ院」向けの創作のようだ。
香を桂に替えて銀歩で剥がす構造の作品は既にあるが、途中にシンプルな2枚飛による玉の往復を加えた所が技巧的。

原田清実 詰パラ2002.03

こちらの方が右側の構図・手順に既視感が強い。
1筋で角合を得るのが既にあるので桂合にしたということか。
27桂を歩にすると持駒が「金桂歩9」ですむが、最初から最後まで規則的は方を選んだのかな。

千々岩倫太郎 近将2002.10

シンプルな構図が好感を呼ぶ。
25銀を先に消すと早い所や香が持駒にないときは2筋で銀と交換するのも面白い。

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