名局精解5 小川悦勇の曲詰を解く(4)

上図が昨日の到達点。目標は昨日片付けた変化のように29香を使って42飛を入手すること。

しかし、これがなかなか難しい。

単純に攻めると

21銀、同玉、32歩成、12玉、22と、同飛、

これでは今までの失敗図とさほど変わらない。

22と、同飛とするまえに下準備をする必要があるようだ。
24角を動かしたい。でも、どうやって?

結論は34香を消去して44龍を働かせること。
勿論、慧眼の士ならば一目で見抜いたかもしれないが、普通は色々試行錯誤していてやっとわかってくる。

その手段がまたコクがある。

21銀、同玉、32歩成、12玉、11桂成、

34香を捌くにはまず33歩を捌かなくてはいけない。
22角を取らずに33歩を消去する訳だ。

11桂成に同角だと

……同角、23銀成、同玉、33香成、12玉、23成香、同玉、24龍

したがって11桂成には同玉の一手、そして

(11)同玉、21と、

桂を1枚犠牲にして33歩を消去した訳だ。

(21)同玉、32香成、11玉、23桂、12玉、

34香が消えたので、やっと角を入手することができるい。
同飛と取られても、次の気持ちの良い一手が用意されているので。

12と、同飛、13銀成、

29香と44龍が連携したからこその捨駒。
同玉はもちろん24龍から11桂成。
21玉と逃げたら11桂成、同玉、22成銀、同玉、24龍。
したがって同角の一手。

(13)同角、11桂成、同玉、22香成、

角が移動したのでいよいよ本日の目的達成。
29香を飛車と交換することに成功した。

(22)同角、

さて、本日はここまで。
今までの変化と違って、飛車を持駒にしたものの、簡単に詰みそうには……。

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