「迷宮の振子」結果発表 (上)

迷宮の振子

おまたせしました。
「玉手箱」はじめての懸賞出題。
結果発表を始めます。

それにしても、word pressに移行して以来、壊れたコンテンツの修復もしないまま、たまに書いたエントリーもただ文章をダラダラとながすだけという怠惰な生活を送ってきたむくいで、htmlのタグも綺麗に忘れてしまっていました。
図面の作り方まで…。
出題図自体が頂いた原稿をそのままスキャンしたものですから、大橋さんはお気づきだったと思いますが(^^;

そういうわけで読みにくいのはご寛恕の程!

解題

タイトルからして、45香を利用して35角が左右に活躍する展開が期待できる。
そしてこれからご覧になれば分かるように、期待通りの楽しい作品だ。

しかし解答者が12名しか集まらなかったのは、おそらく序盤の難しさにある。

初手は33歩か香しかない。
歩だと…

どうもこれはつづかないようだ。

ところが33香だと。

同玉、44角、43玉、55角、53玉、44金、52玉で次図

53歩、41玉で詰まない。
51と以下、手は続くがやはり届かない。

上の局面、もし持駒が「歩」ではなく、「香」ならば7手で詰むのに。

初手はやはり「33歩」が正解なのだ。

上の紛れで44金と手放したのは、64に穴があり、角を動かすことができなかったから。
そこで事前に64の穴を埋める準備をしておく。

初手より
33歩、41玉、51と、同玉、75銀

この銀引きが難しくはないが、なんとも味のある手だ。
というのは後々95角の活用を考えた時に、これは当然86桂の質駒を喰う展開になることは明らかだ。
ところが、75銀とすると、その角筋を塞いでしまうことになる。
この75銀が本作のメインの仕掛の鍵なのだが、その鍵を序盤で配置する所が「巧い」と作家連中を唸らせる訳だ。

作意を進めよう。
変化は最後にflashを置いてあるので、そちらで確認されたい。

41玉、32歩成、同玉、33香、同玉、44角

最初に打った歩を成り捨てて、今度は香を打つ。
ここらへんが快感ポイントを刺戟する手順の組み立て。

待望の44角を得るが、32玉と逃げるべきか43玉と逃げるべきか。
簡単に決定しない場合は、手応えを感じられないまま解図を続けることになり、諦めが芽生えやすい。

正解は一旦32玉とよろける。
これは「不利逃避」かという解答者が2名いらした。

なお、43玉の変化が気になる方はflash盤で。

32玉、22と寄、43玉、55角、

持駒に桂馬がない時は、この局面で44香という捨合の変化も気になる。
これは作る際でも苦労する所で、多少変化が付随してしまうのは仕方がない。

こういう変化を一つずつ潰す時間を経ることで、解図した作品に対する愛着も育っていくという面もあるのである。

作意は明快だ。
53玉では75銀の成果で44角で簡単だから…

52玉、62金、53玉

さて、これで三輪さんをして「完璧」と言わしめた序盤は完了。

ここからは楽しい角のダンスが始まる。
そして、ここからは本当に易しい。

なので、ここで一旦エントリーを切ります。
序盤を越えられずに挫折した方は、この局面から是非、挑戦を。

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