現代詰将棋中編名作選 中編名作選制作委員会
角ブックス 2018.7.15
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羽生善治の3手・5手・7手ステップアップ詰め将棋
角建逸さんの新著です。
例によって,表紙をみてもどこにも「角建逸」の名前はありませんね(^^;;
amazonのページにはちゃんと羽生善治(監修),角建逸著とありました。
でも,Book.or.jpには著者名が登録されていない。
これは出版社のミス(?)ですね。
詰将棋ではなく詰め将棋であることからわかるように,初心者向きの本ですが,読んでみてこれはすでに「教科書」になっていると思いました。
つまり,単に問題がずらっと並んでいる問題集ではないのです。
解説⇒例題⇒問題という構成になっています。
(問題だけなら「問題集」,例題付きで「参考書」,はじめに解説もあって「教科書」と区別しています)
例題のページはこんな感じです。
もう一つの特徴が「ステップアップ」の章です。
第1章 復習の3手詰め
第2章 ステップアップ3手詰め→5手詰め
第3章 基本の5手詰め
第4章 実戦の5手詰め
第5章 応用の5手詰め
第6章 ステップアップ5手詰め→7手詰め
……
このようなコンテンツなのですが第2章と,第6章が見慣れない見出しですね。
上の例題のページでもわかると思いますが,もう1頁見てみましょう。
つまり3手の問題を解くとそれが次の5手の問題のヒントになっているわけです。
初心者にやる気を持たせるためには「解けた」という成功体験が不可欠なのですが,なるほどうまい工夫ですね。
オイラも将来の出版計画の中には詰将棋初心者向けのシリーズもあるのですが,とても参考になりました。
著者の角建逸さんは現在,夕刊フジに詰将棋を週に5作連載するという荒行の真っ最中です。
頑張ってください。
ところで第1章のタイトルがなぜ「復習」なのか。
どこにも書いていないのですが,おそらくこの本のことを言っているのでしょう。
最後にこちらも貼っておきます。
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