パンジーよりビオラが好きだ。
日本に昔からある、あまり自己主張をしないで小さな花が良い。
今はまたマンション暮らしで何も育てていないが、足立区の戸建てに住んでいたときは、狭いながらも花壇があったので草花を植えて楽しんだ。
オミナエシを1年植えたのだが、翌年は芽を出さなかった。
おそらくゴーヤか朝顔かの根と一緒に抜いてしまったのだろう。
オミナエシの種はなかなか売っていなかったので、その後二度と咲かせることは出来なかった。
梅は水戸の偕楽園で購入してきたもの。
引越しする時に、抜いた時には涙が出た。
メインは桔梗だ。
桔梗も種が中々売っていなかった。
はじめて種を播いた時は、本当にこんな小さな種から生えてくるのかと疑心暗鬼だった。
桔梗は宿根草なので2年目は残った根から芽が出てくる。
これは1年目と比べものにならない力強い芽で驚いた。
5年くらいで寿命になったような気がする。少しずつ新しい桔梗と入れ替えていった。
それにしてもなぜ桔梗は美しいのだろう。
英語だと風船花なのでまったくわかりやすいが、風流ではない。
やはり将棋の駒と同じ五角形というのが大きいのだろうか。
そういえば、どなたかはよくわからないが、この写真でシャウトされている方も、以前「桔梗」という筆名を使っていた記憶がある。
日本人は桔梗が大好きで、家紋にも数多く使われている。
桔梗(via.日本の家紋)
元々は土岐家の家紋だったので数多くの桔梗が派生したのだそうだ。
すなわち明智光秀の家紋であるので一時期嫌われたともあった。
古くは清明桔梗が有名だろう。
安倍晴明のシンボルマークだ。
京都の晴明神社に行けば、この紋の入ったお守りを入手することができる。(うちにもどこかにあるはずなのだが……)
晴明神社を検索して、つい今さっき知ったのだが、東京にも安倍晴明ゆかりの神社があるらしい。
それも今筆者が住んでいる葛飾区に!
これはお参りにいかなくては。
八咫烏を正五角形で囲んでいる。
清明桔梗に話を戻そう。
この文様は五芒星とよばれ、世界各地で魔除けとして使われている。
『帝都物語』で手袋に書いてあったドーマンセーマンも同じだ。
セーマンドーマンともいい、志摩地方で海女が身につける魔除けだという。
旧日本陸軍も帽子に使ったという。
Wikipediaではメソポタミアとかエジプト、バビロニアの話が書かれている。
もっと時代では後になるが、三平方の定理のピタゴラス教団の紋章でもあると色々な本に書いてある。
Wikipediaにはまったくその記述がない。なぜだろう。
五芒星が世界各地で魔除けになっている理由は筆者は次のように考えている。
五芒星を作図するには、正五角形の作図が必要だ。
そして正五角形を作図するには代数でいえば2次方程式を解くだけの数学的素地が必要になる。
悪魔は無知を好むので、2次方程式を解くだけの智恵が魔除けの効果を持つのだ。
だから2次方程式までは勉強しておくことだねと中学生には語る。
マンガの『陰陽師』にも清明が五芒星を作図する様子が描かれている。
(でも、今ちょっと書庫が大変なことになっているので、見つからなかった……)