「1_詰将棋」カテゴリーアーカイブ

採用される投稿用紙の書き方

最近、「採用されやすい」投稿用紙の書き方について書くのがはやっているのである。
そこで、オイラも便乗して書くのである。
ただし、オイラはみなさんのように楽しく読ませるために冗談を絡めながら書くのは出来ないのである。
なぜなら、オイラは真面目だからである。
なので、真っ正面から真面目に書くのである。

  • 作意・変化・紛れは丁寧に書く。

担当者も柿木将棋などを利用して余詰検討するが、柿木将棋は変化を最短で詰ますとは限らないのである。
変化に織り込んだ好手を見て貰いたい場合も、当然ちゃんと書かないと見過ごされる危険があるのである。

紛れを丁寧に書くことはもっと重要である。
担当者が仕事で忙しかったりする時、紛れをきちんと書いてない投稿作は
「ん、これ検討に手間かけなくちゃ駄目だな。後回しにしよう」
となることが多いのである。
紛れをきちんと書いてある投稿図を見ると、
「これは作者が丁寧に検討した作品に違いない。安心して撰題できるな」
と感じるわけである。

  • 作者の狙い・感想をちゃんと書く。

ベテラン作家の中には、「この作品の狙いを解説者は理解できるか」試そうと、わざと狙いを書かないで投稿するイヂワルをする人がいるのである。
新人の場合は「生意気だ」と不採用にされるので気をつけた方がいいのである。

昔、詰め将棋カレンダーの選題会議をしていたときに、
「これ捨駒もないし意味わかんない。没だよね」
という作品があったのだが、誰かが
「もしかして、攻方飛車の軌跡が狙いなんじゃない?」
と気付いたお陰で、幸運にも採用になった作品もあるのである。
ちゃんと狙いを書いておけば、こんな危険はなかったのである。

特に新人作家は、ここが狙いで造りましたと正直に書いておく方がよいのである。
もしかすると、担当者から、
「君がここを狙いとして造る気持ちは理解できるが、海千山千の解答者はこの狙いはもう100回も見て飽きているから、こういう方針で仕上げた方がいいよ」
とか、
「こちらの部分は面白いから、こっちを中心に構成しなおしたらいいんじゃね」
とかアドバイスを貰える可能性があるのである。

ところで、すべての投稿作に
「自信作です」
とか
「会心作です」
と書いてくる作家がいるのである。
あまり真似しない方がいいような気がするのである。
(最新作が今までで一番の会心作だという超一流作家がいるので、あり得ないことではないのであるが)

  • 投稿用紙は手書きで情熱を表わす。

作者の作品に込めた情熱を表わすには手書きが一番なのである。
速い話が、次の投稿図を見て貰うのである。

無断で掲載するので名前は一部伏せたのである。

こんな葉書をもらって、採用しない担当者はいないのである。

投稿図を書いていて、もしくは作意を書いていて、あらたな推敲案に気付くことが良くあるのである。
その場合、手書きだと葉書と時間が無駄になるのである。
だからこそ、ワープロやexcelで投稿用紙を作るのが今は主流なのである。

逆に言えば、手書きの投稿用紙は推敲し尽くされた作品の証なのである。

もっとも長編や変化紛れが膨大な作品の投稿用紙を手書きでやるのは無謀なのである。
岡村さんが「驚愕の曠野」の投稿用紙を作るためにつくったソフトがあるそうなので、欲しい人は岡村さんにねだってみるといいのである。
柿木ファイルを入力すると、作意/変化/紛れが書き込まれた投稿用紙をHTMLで出力してくれるのである。

ただし田島秀男さんの投稿用紙は……手書きなのである。
(他にも長編作家で手書き投稿用紙の方はいるのである)

最後に、上の作品を没にする担当者は居ないと書いたが、それはもちろん投稿用紙が綺麗な所為ではないのである。

  • よい作品を創る。

結局は、これなのである。

たとえ投稿用紙が汚かろうが、
「この作品を世に出したい!」
「この作品の解説を俺が書きたい!」
と思わせる作品だったら、採用されるのである。

この文体は疲れるのである。
オチの持っていきかたも真似たつもりなのだが、いかがであろうかである。

北原義治作para1969-1

先日、佐藤さんから「久しぶりに新作が出来た」と1作みせてもらった。
その作品は、もちろん紹介できないが、その作品を解いて思い出したのが北原義治作。

で、T-Baseで検索してみた。
SA=北原義治
だけでは1000局もでてくるので、TE=21-27と掛け合わせて絞った。

が、みつからない。

そこで
33角同角生32玉21角
で手順検索した。

そこで見つかったのが下図。


北原義治作 詰パラ1969-1
61角成、44歩、同香、32玉、43馬、22玉、33馬、21玉、
22馬、同玉、43香不成、33角、同角不成、32玉、21角、同玉、
22歩、32玉、42香成まで19手詰

あれ?
記憶より手数が短い。
これじゃ、最初の検索で引っかからないのも当然だ。

で、次に疑問に思ったのは…

なんで55角を55馬にしないんだろう?

  • 余詰がある
  • 角打ちの非限定を嫌った

わからない。
バックナンバーを探って、解説を(なんと担当は肉うどんさん!)読んでみたが、その点については触れられていなかった。
そこで、ここに書いて皆さんの意見を聞こうと思った。
が、書いていてふと思い出した。

この作品、「独楽のたに」に収められている。

確認して疑問は氷解した。
「独楽のたに」#56の図は、55馬だったからだ。

やっぱり、T-Baseには単行本も収録してもらえないかなぁ!
作者の改良した、ある意味、最終図がデータベースにはないというのは悲しい。

C級順位戦

まずはごめんなさい

C4武島広秋作の解説で、本作の弱点は「37角の消去は37桂と打つためにあると誤解してしまう」ということを書こうと思った。
それは、勿論、自分でそう誤解したからだ。
33角成に45玉の変化は37桂まで。
でもよく考えてみたら角を消去しなければ37桂と打つ必要もない訳だ。
ところが、解いている時は、うっかりそう考えてしまう。

それはオイラだけじゃないよという証拠として、山下誠さんの短評をとりあげた。
(持論を解答者の短評で補強する姑息な常用手筋)

いや、あの短評だけでは山下さんが誤解しているとは限らないのだけれどね。

ところが、字数の関係で自分がこの作品を解いた時の過程の部分はざっくり切ることになった。

その結果、山下さんが誤解していて、オイラが偉そうにたしなめているような展開になってしまった。

山下さん、本当に御免なさい。


もう一つごめんなさい

も一つはC9小林敏樹作の解説。

48銀の花駒だ。
自分が解いた時は完全に欺されていて、37銀の捨駒がでる形だななんて考えたくらいだ。
神谷薫さん、ごめんなさい。

こちらも間違えたのは自分だけではないという同じ流れ。

ただ花駒と気付かせないテクニックなんてどうでもいいことで、強調して取り上げることではないのだけれど、神谷さんも欺されたと言うことが驚きで取り上げてしまった。こちらは確信犯。

神谷さんには大学院担当時代にも何度も悪役を演じて頂いた。

そちらもまとめて謝っておく。

神谷さん、許してください。

実は、先程小林敏樹さんから、改良図が送られてきた。

おぉ、銀合もきれいな変化で処理している!


正解発表

何を調べていて、このほぼ同一手順作を見つけたかを想像できる人はいないだろう。。。

情報源: 柳田会長の類作を発見 | 風みどりの玉手箱

ちょっと前に書いたこの問題(?)の正解発表をしておく。

やはりC4武島広秋作について調べていたというのが正解。

龍ソッポ捨てから桂迄という3手詰はよくあるようで、あまりない。
実際に創ってみればわかるが、ガチガチの形になる。
多分、次のような形になるはずだ。


井内さん1980年の作品。

では、15手くらいに逆算した作品はあるのかと考えた。

ところが、オイラはT-Baseはもっているが、飯尾さんや岡村さんみたいに検索する技術はないので
..龍同…桂まで
で手順ファイルを検索した。
当然、龍ソッポ以外の作品が大量にヒットする。
で、それをだらだらと眺めていたら、初手しか違わない2作品が見つかって作者を見たら柳田さんだったのであのエントリーを書いたのでした。

ちなみに検索した結果、全然みつからなかった。
よし、この収束3手を使った15手詰は本作が最初だと書こうとしたが、まてよ、T-Baseは別に総ての詰将棋を網羅している訳ではない。
具体的には名古屋の某プロの作品集あたりにあるかもしれない。もしくは新聞発表とかに。

で、「15手詰でこの収束を味わうのは初めてではなかろうか」と書くことになった。
これだったら手間暇かけて検索した意味ないじゃんと思った。


さらにもう一つごめんなさい

C級からの降級は多くの場合順位戦からの引退を意味することが多い。
だから柳田さんと楓さんについては「偉業を讃えたい」まで書いた。

でも降級は3人。

もう一人の山腰さんについては何も書いていない。

山腰さん御免なさい。

本当は山腰さんについても書いた。
でも、字数制限がきつくって、最終的に全部削除してしまった。

☆山腰氏は1994年の第3期から第5期まで出場している。締切のある創作は厳しい。その厳しい順位戦から降級すると悔しいと同時に、ホッとする人が多いはずだ。でも、山腰氏は戻ってきた。きっとまた戻って来るだろう。
☆柳田、楓両氏もいつか戻ってきてくださいね。

ここら辺の文章を書くために本棚から抜き出したパラのバックナンバー、いまだにPCの横に積んだままになっている。
片付けないとなぁ。

高坂さんがなにやら募集中です

難易度を知りたいと言うことなので、解けなかったら解けないでも大丈夫。

手をあげてくれた人が非常に少ないと言うことなので、是非協力してあげてください。

ちなみに、オイラは悩み中です。

あ、ちなみに「白紙問題」とは「Aurora」#21みたいな感じですね。

夏休み終了

旅行から帰ってきました。
コメントでも言い訳しましたが、以前は旅行先からでも(職場からでも)更新したり、新しいアドレスからのコメントを承認したり出来たのですが、いろいろ攻撃があって今は総て自宅のPCからでないとできなくなっています。

そういう訳で次の柳田さんのコメントやっと承認できた訳です。

やなさん のコメント:
2015年8月1日 6:32 AM
いやいや(^_^;)
この作品は若島さんのを見たら、もっとズッと少ない駒でやっていてイヤになった記憶が残ってます。
いま簡単には本が出せない状況なのですが、どなたかか確認できませんか?
「盤上のファンタジア」だったかなぁ。
どっちにしろ大した作品ではないのでボツですね。

で、さっそく「盤上のファンタジア」を探してみましたが、みつかりません。
次に将棋世界付録の「若島正、短編集」(この読点がおしゃれ)を探してみました。

これですかね?

wakashima1991

付録のついた1991年3月号としてありますが、おそらく初出は京都民報でしょうからもっと古いと思います。
またこの角の打捨てでなく成り捨てのパターンで調べたら次の作品が見つかりました。

taniguchi1981

柳田会長の類作を発見

yamakawa1942

yanagida1991

色々調べ物をしていて、柳田さんの類作を発見してしまった。
いや、逆か。
山川さんの作品はなにせ戦前だから。

11手詰で1文字しか手順が違わないというのも珍しい。

もし、既に指摘され済だったら、ごめんなさい。

何を調べていて、このほぼ同一手順作を見つけたかを想像できる人はいないだろう。。。

どなたか詰将棋用語辞典書きますか?

三輪さんが詰将棋用語辞典を作れというようなことを言っていた。

加藤さんのところ見ると、昔、ここでも風wikiという所でやっていたようだ。
(全然、記憶がない(^^;;;

で、風wikiを復活させてみた。(中身はカラ)

よかったら、ここでどなたか書いてみませんか?少しずつでも====>詰将棋用語辞典

「hogehogeという言葉の意味が知りたい」と思ったら、どこかに[[hogehoge]]と書いてください。
すると、hogehoge? と表示されます。

そして、それを見た誰かが、「ヨシ書いてやろう」と思ったら、?をクリックしてください。
新しい頁が作られます。

頁が作られると、hogehogeと?」が消えて、その説明頁へのリンクとなります。

図面は申し訳ありませんが、当面各自でどこかのクラウドサービスを利用して、そこからリンクを張ってください。
http:……….gifとでも書き込めば、図面が表示されるはずです。

「将棋魔法陣」到着

mahojin

届きました。

さらっと内容を紹介。

第1部は「将棋魔法陣」の再刊。
野口文庫版でも修正できていなかった不完全作を角さんと添川さんで一掃したのが特徴。

第2部は「二上詰将棋珠玉篇」。
これが労作。
なにしろあの膨大な作品群の中から100題を選別したのだから。
小林さんと磯田さんの協力を得たとある。

第3部は付録。
若島さんの解題や補遺作品の解説など。

ここんとこ色々サボっている所為で詰将棋作品集の鑑賞キューも溜まっている。
なのでじっくり鑑賞するのは夏休みぐらいになるのだろうが、とにかくこの大作が完成して良かった。

お疲れ様でした。

玉図第2番

パラは中学校の途中で頓挫しているが、玉図第2番はなんとか解けた。

20150108221015
持駒が多い。思わず腰が引ける。
でも、盤面の攻方駒は95角と56歩(!?)だけ。
気を取り直して、考えてみよう。

初手は第一感73飛だ。
62玉は83飛成まで。

20150108221247
でも、46歩は何のためにあるのだと思いつつ、手が進むままに行ってみよう。
91角、同玉、83桂、82玉
20150108221339
71飛成、同金、73銀、83玉、
20150108221355
84銀成、72玉…これはお手上げだ。
初手から考え直そう。
20150108221410
56歩があるということは、初手が違うのか。
といっても他に考えつくのは64桂ぐらいだ。
63玉と逃げられて…やはりだめだ。

20150108222102
やはり初手は73飛と決めよう。
20150108222303
73飛がいなければ64角で簡単だ。
73飛は打った瞬間に邪魔駒になっているわけだ。
打った駒が邪魔になり、それを原型消去というテーマか。
それならば、見える手がある。
94桂、同歩に93飛成。
20150108222343
これは気持ち良い。
きっと作意だ。
同玉は84角打で簡単なので、同香。
64角、92玉で次図。
20150108222402
84桂は83玉で金銀がないのでだめそうだ。
91角成、同玉、73角成でどうだろう。
82合駒に桂馬2枚を連打すれば詰みそうだ。
20150108222744
82歩があった。
83桂、81玉、71桂成で次図。
20150108222820
はじめて変化らしい変化に当たった。
同金も同玉もありそうだ。

20150108222855
同玉は83桂、同歩、82銀で簡単か。
同金としよう。
92銀、同玉、84桂、81玉、63馬!
20150108223036

すごいぞ、馬が消えた。
同銀、73桂、91玉、92香まで。
でも、56歩の意味は謎のままだったな。
念のため、16手目同玉の変化も確認しておこう。

20150108223059
83桂、81玉、92銀、同玉、84桂、81玉

20150108223143
あれれ?
詰まないじゃないか。

どこまで戻すか。
91角成のところで、だめと即断した84桂をもう一度検討しよう。
20150108223235
73角成、同玉、72桂成では初形に戻ってしまう。何をやっているのか判らない。
しかし、まてよ。
75桂と打つと?
同歩、73角成
20150108223625
おおお、そうか。
見えてきた。
これは初形から16手かけて74歩を75に動かしたいという狙いだ。
同玉、72桂成、
20150108223635
同玉、74香、
63玉、73角成、54玉、46桂、同金、55馬、63玉、73香成まで25手詰

20150108223857
最後は追い手順。

まとめると本作の狙いは16手かけて74香と打つためのスペースを作ること。
そのための手順の中に、打った駒の原形消去を目指して、取れる93歩をわざわざどかせてから93飛成と捨てるムニャムニャ手筋を配している。飛車角の大駒2枚を打って、それを捌くという実現手段が鮮やかだ。