図巧#57の銀鋸。調べてみるとかなりの作品が発表されている。
代表的な作品だけを概観してみよう。
久留島喜内 『将棋妙案』第61番 1730?
銀鋸が往復になっている。
ただし折り返し部分で65金の余詰がある。
黒川一郎 「鯰」『将棋浪曼集』第75番 風ぐるま 1953.12
と金捨てを組合わせる。
ただし5手目より56銀、23手目より78銀の余詰がある。
大久保善棋 風ぐるま 1955.5
銀鋸とは違うのかもしれない。
角銀で追う。
ただし、39手目35とで余詰がある。(収束の乱れはともかく)
平井孝雄 詰パラ 1967.8
シンプルな仕組みで2往復は素晴らしい。
この図で問題は無いと思うが、大塚播州『漫陀楽』での引用図は微妙に異なる。
作者による改良図だろうか。
事情を知っている方は教えてください。
六車家々 「銀舞」詰パラ 1976.4
駒を剥がしながら銀鋸が進む。
なお、正確には「剥がし」ではなく(剥がしは定点で駒を取る)「陣崩し」というようだ。
添川公司 詰パラ 1987.2
片道を3回も繰り返す!
河原泰之 「TAP DANCER」近代将棋 1985.6
なんと3往復!
いや、こうやって並べてみると、案外まだまだ発展する素材なのかもしれませんね。
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