詰棋書紹介(98) 将棋墨酔


将棋墨酔 七條兼三 西東書房 1991.12

この本を繙くのは実は久しぶりだ。
筆者は棋力が低いので易しい作品が好きだ。

七條兼三の作品は紛れが広大で変化も難解、とにかく難しいという印象がある。

もちろん難しい作品ばかりではないことも知っている。
パラで毎月(!)作品を発表したときに、易しい煙詰だったか解けたこともある。
でも、物凄い条件作を強腕で実現して、そこから収束がまた長く難しいという印象が強くて、ずっと本棚に飾ったままというのは事実だ。

久しぶりに開いて、この本が遺作集だったことを知った。(というか忘れていた)
西東書房ででているのだから生前に纏められた本だと、いつの間にかに勘違いしていたようだ。

    第1部 将棋墨酔 100番
    第2部 七條さんの思い出
    第3部 将棋墨酔 拾遺集(76局)

という目次の構成を見て気がついた。
でもその第2部。
文章を寄せているのは米長邦雄と団鬼六の二方だけだ。

もっと大勢の人の文章が読みたいが……いろいろと難しいか……。
いや、やはりご本人の生の文章が読みたかったなぁ。
一代記を読みたい。
詰将棋についての話も読みたい。

しかし皆さん、(何度も書いているが)遺作集ではなく、元気な内に作品集をだそう。
遺作集では、なにか思うことがあっても書けやしない。

詳解する1作は、これが七條兼三作かと信じられないくらい易しい100手超えの長編。

さすがに多少変化はあるけど、7手詰がきちんと解ける方ならいけるはず。

墨江酔人 「新旅路」『将棋墨酔』拾遺第35番 近将1978.12

発表名を確認するのに同一作検索したら、かなりの数の引用があった。
やはり、この易しい作品を好きな人が多いということだろう。
なお、タイトルが「旅路」なのは黒川一郎の「旅路」があるからだろう。

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