詰将棋つくってみた(184)
 課題38:結果発表(1)

課題38 格好良い詰上がりの詰将棋を作ってください。

 13名の方から解答をいただきました。難問もあったのにありがたい限りです。
一方で新しい解答者の方がなかなか増えないのは残念であります。

 解答者の声を聞くことができる—このことで作家は投稿しようかなという気持ちになります。良い作品を観たかったら、まず1問でも解答し、自分の感じたことで構わないので短評を書いてみてください。どうかよろしくお願いいたします。(ちなみに来月は…長手数作品が揃いそうな課題ですが(^^;;;)

第1問 ミーナ

正解
72金、同銀、91飛成、同玉、21飛成まで5手詰

★格好いい詰め上がりという課題だったので、最終手の1手がハイライトとなる。そこを際立たせるには短手数作品にするのが普通の発想だ。最終図を隠すのに手数を伸ばしてだらだらとした手順になるのでは意味がない。短い手数なのに初形と最終図がかけ離れている–その鮮やかさに解答者は感動する。
★ところが集まった作品で一桁手数は本作のみ。客寄せの意味でも易しい短手数作品は大事。ミーナさん、ありがとう。

松澤成俊 盤面駒数減らせそう
ぎょうざパン きれいな両王手ですね。
negitaoru 三手目の感触が好きです。
竹中健一 やはり両王手はいいですね。
keima82 2つの変化、ともに両王手まで。
空貴人 開き王手と両王手が気持ちよく決まる
占魚亭 どこに逃げても両王手のフィニッシュ。
寺村旺恭 飛車を振りまわすところが印象的でした。
松崎一郎 詰上りのカッコよさとスッキリ度、両王手に敵うもの無し。
まつきち 4手目73玉の変化もいいですね。28飛を龍にすると余詰あり?
RINTARO 4手目93玉は98とを置いてまで変同を消してるのに、73玉が変同のままとはこれ如何に。
作者 98とは、4手目93玉を変化に落とすためで、これが無いと、93玉、98飛を本手としたときに92竜以下が余詰になります。

★持駒金に大駒3枚ですから初手に検討用紛れが山程ありますね。

第2問 negitarou

正解
44角、同玉、X43銀成、同玉、Y34銀成、同桂、
55馬、53香、Z33馬、52玉、51飛成まで11手詰

X 33飛成以下余詰。
X 45銀以下余詰。
X 33銀不成以下余詰。
Y 55馬以下余詰。
Z 33飛成以下余詰。

★3手目から余詰が大量にあり、作意に到達できない方が多数。まとめて柿木将棋で検討したのですが、どういうわけか本作だけ見逃したようです。「不安だ」と思われた方、申し訳ありません。

ぎょうざパン 不安な手順です。
松澤成俊 カッコ悪い詰あがり
松崎一郎 馬の軌跡(描菱)が面白い。
空貴人 颯爽と現れる馬の動きが印象深い
まつきち 色々な詰め方があるもスッキリした収束が見つからない…
占魚亭 前半の角銀捌きが気持ちよく、移動合がアクセントになっている。
RINTARO 余詰の嵐で作意分からず。誤図か、何か私が勘違いしているのか。
keima82 この順だと9手目飛車成でも詰みますが、どこかで応手を間違えてるのかなあ…。
竹中健一 7手目55龍でも詰みます。また、3手目43銀成以下も詰みます。作意が分かりませんでした。。

第3問 negitarou

正解
14金、同玉、13桂成、同玉、23銀成、同玉、
33歩成、13玉、14歩、同玉、25金、13玉、
23と、同玉、33飛成まで15手詰

★序はいかにも邪魔な25桂を捌く手順。33歩成、13玉の後の14歩が唯一捨駒らしい捨駒です。中心手が歩の捨駒ではちょっと弱いと言わざるをえません。

松崎一郎 全応手が玉。
占魚亭 凝り形を解す軽快な捌き。
まつきち 小駒図式のような味わい。
空貴人 最後に飛車の活躍が用意されていた
ぎょうざパン 渋滞した駒を捨てていく手順、面白いですね。
RINTARO 手順に詰んだし、格好良い詰め上がりかなぁ。
keima82 一直線ではありますが、綺麗にさばけて好印象。
松澤成俊 これもカッコ悪くは無いまでもごく普通の詰上がり
竹中健一 手順前後がききそうできかないのがうまいところ。

第4問 やよい

正解
96馬、76玉、94馬、65玉、87馬、56玉、
83馬、45玉、78馬、36玉、72馬、25玉、
69馬、16玉、61馬まで15手詰

★本作の狙いは途中下車付き2枚馬のスイッチバック。初形図と詰上り図を比べてみると85玉がノコギリ状に移動して16に移っただけ。それ以外の配置は微動だにしていないことで解答者に鮮明に作者の想いを伝えています。

★この狙いで思い出すのは課題34スイッチバックのひまかじま作。セットで記憶に残しておきたい傑作です。

まつきち 玉のワープ!
松澤成俊 馬の動きは面白いが詰上がりは普通
ぎょうざパン 詰上がり、玉だけが移動していた!
松崎一郎 あら不思議!元の鞘に収まってる。
占魚亭 玉のワープをW還元馬と玉鋸で演出。
竹中健一 玉だけが移動した最終図が見事です。
keima82 詰上りというよりは手順がカッコいい。
RINTARO 楽しい趣向。解くのは易しいが作るのは大変。
空貴人 前半の変化が難解でした。初形と詰上がりで玉のみが動いている不思議な作品。

第5問 川蝉

正解
68銀左、49玉、58銀、39玉、48銀、同玉、
38金、58玉、48金、68玉、58金、78玉、
68金、88玉、78金、98玉、88金まで17手詰

★考えるのは4手目同玉の変化のみ。あとは楽しい追い手順です。

占魚亭 心地よい一本道。
松澤成俊 趣向は面白いが詰上がりは普通
空貴人 機械的な動きが感じられる好作
不透明人間 くるくるっぽい。詰め上がり「 」。
ぎょうざパン 金と玉の追いかけっこが楽しいですね。
竹中健一 かっこ良いかは微妙だけど楽しい手順。
松崎一郎 詰上りのカッコが良い(鍵括弧”「 」”)。
寺村旺恭 銀を3枚引いてから金を寄せていく手順が面白かったです。
まつきち 往復趣向の味を感じるにはもう少し何か欲しい感じもしますね。
RINTARO 最後97玉の余地があるのが残念。迂回手順を消すためだけの19龍を置いてまで、この逆算を入れる必要があるのか。
keima82 これもやはり、詰上りというよりは手順がカッコいいです。結局、カッコいい詰上りとは、手順あってのものなのかもしれません。

「詰将棋つくってみた(184)
 課題38:結果発表(1)」への3件のフィードバック

  1. 皆様、短評いただきありがとうございました。

    第2問、たくさんの余詰申し訳ありませんでした。
    第3問は、14歩打に同飛の手順も考えましたが、成立に配置駒が増えそうでしたので投稿図としました。

  2. 自作について
    4手目73玉の変化は「もちろん」
    狙ってつくったものです。
    全否定されたのには、ビックリしました。
    修行が足りませんね。

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