第2回 五手詰展 結果発表(3)

棋譜の書き方をちょっと将棋世界風味にしましたけど、どうでしょうかね?

第11問 石川和彦

正解 ☗57飛  ☖44玉  ☗53飛成 ☖同玉  ☗54金
まで5手詰

◇石川さんの作品は取り上げたことあるけれど、作品投稿をいただいたのは初めて。とても嬉しい。初めてお名前を知ったのは『詰将棋の詩』誌上だと記憶している。随分と長いお付き合い。
◇作者名が小林敏樹だったら迷わず☗59飛とするところだが、そうではないので逆に考える。☗57飛は遠すぎず近すぎずまずは常識的な引き所か。二手目に35への利きが消失するところがポイントで、三手目☗53飛成の決め手が成立する。☖35玉の変化がキレイだ。
◇解答者からも好評で、☆3つを集めた。★★★

松崎一郎 飛車の一人舞台。
中村丈志 飛車の上下が面白い。
ぎょうざパン 初手の限定移動が面白いですね。
占魚亭 一旦引いてから成り捨てる。いい感触。
negitarou 玉を2五に逃がさないように攻める。攻方・飛車が上下に往復!
まつきち 引いて直ぐに成り捨てるのが味の良い手順。詰め上がり、チョッピリ重複感。
空貴人 初手の飛車の限定移動に繊細さが感じられる一方で、大駒のパワーが盤面に広く感じられる作品。

第12問 f000167a

正解 ☗31角  ☖同龍  ☗22角  ☖同龍  ☗14飛
まで5手詰

◇持駒の角を打つ方向は31-22からしかないので、解くのは容易だったことでしょう。作者の狙いは角の二連捨てをスマートに表現することだと思います。

松崎一郎 詰め上り「S」。
占魚亭 22角の前に下準備。
空貴人 一旦龍を近づけるひと手間に味がある
negitarou 四手目はどう応じても「1四飛」まで。
まつきち 4枚利いているところにドカンと角捨て

第13問 negitarou

正解 ☗33香  ☖41玉  ☗42香  ☖同角  ☗23馬
まで5手詰

◇持駒香二枚だから香を打っていくしかない。狙いは初手で香をどこから打っても良さそうに見えて☗33香以外は最終手の☗23馬が成立しないということ。渋い狙いだがそのための24銀・25桂はちょっと勿体なかったか。より一層推敲されたし。

占魚亭 初手短打が狙い?
松崎一郎 玉は戦々香々としている。
ぎょうざパン 初手の香打ちは限定打でしたね。
まつきち 初手は俗手だが、短打で表現したのが良い。
negitarou 自作。狙いは香車の短打です。玉方・1一香は「1四馬」を防ぐための配置です。
空貴人 玉頭に香打ち2連続の手順だが、4手目同角の変化手順に備えた形で初手を限定打とするところに驚き。

第14問 シナトラ

正解 ☗69龍  ☖85玉  ☗77桂  ☖74玉  ☗64龍
まで5手詰

◇桂馬と角という利きが把握しがたい駒で難解性を演出している。平凡に攻めると、☗67龍☖85玉☗65龍☖94玉☗95龍で詰みかと思いきや、☗65龍を☖同角と取られて蒼くなる。かといって三手目☗75角成では☖94玉で後続手がない。
◇☖94玉とされたときに☗83龍で詰めようと初手☗63龍などと捻ってみても☖87玉でどんどん入玉されて困る。☖94玉には☗99龍で決めようと発想できるかどうかが解図の決め手。89桂の配置が作意をカモフラージュしている要の駒。二手目☖64歩は無駄合。
◇大好評だった。★★★★

松崎一郎 遊び心で積み将棋。
中村丈志 7七桂が気づきにくい。
まつきち 99龍の転回が見えず苦戦。
ぎょうざパン 龍の移動場所、考えせられました。
占魚亭 94玉に備えて最下段に引く。スイッチバックで仕留めるのが気持ちいい。
negitarou 龍を開く位置でかなり悩む(暗算で解けませんでした)。最終手が「9九龍」の手順が好きです。
空貴人 初手は龍を動かす開き王手が有力で、龍の有望な移動先はいくつかあるが、4手目94玉に99龍とするために、初手は69龍とする。この時、85の地点が3手目の77桂で封じられているところも無駄がない。本作は、初形、手順、駒の動きの組み合わせがいずれも絶妙。

第15問 negitarou【ツイン】b)65金→銀

正解
a)  ☗49香  ☖48桂成 ☗66金  ☖83飛  ☗36角成まで5手詰
b)  ☗49香  ☖48桂成 ☗56銀  ☖同飛  ☗36角成まで5手詰

◇冒頭二手が同じなのでツインの面白さは感じられませんでしたが、新しい表現を取り込もうとする意欲は素晴らしいですね。★

占魚亭 ピンメイトか否か。
ぎょうざパン 最終手の意味合い、bの方が面白いですね。
松崎一郎 手は限られるが張り詰めた感じ。 
まつきち 既視感があるのですが、三手詰の発展?
negitarou 自作。第8回三手詰祭の第20問を改良しました。
空貴人 双玉系の良さが上手く生かされたツイン作品。b)の方が双玉系の良さがより生きていると感じる。

「第2回 五手詰展 結果発表(3)」への1件のフィードバック

  1. お疲れ様です。
    皆様、短評いただきありがとうございました。

    【第13問】は、3筋の配置を玉1枚にしてスッキリさせたのが、少し工夫したところです。
    【第15問】は、最終手が同じなのでaとbの対比という意味では、今ひとつでした。
    bの方が双玉らしいというご意見は参考になりました。ありがとうございます。

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