改訂新版『怒濤』紹介(3)

数回に分けてつみき書店の新刊改訂新版『怒濤』山本昭一詰将棋作品集の紹介をします。

前回は「山本昭一って誰?」という若い方に向けて、短編を紹介しました。
今回は中編作品を紹介します。

山本昭一の中編の代表作といえば『中編名作選II』の第2番そして『中編名作選』の第35番だろう。
ここでは『中編名作選』の第5番に選ばれた作品を紹介します。

(どうせなら選ばれていない作品を紹介して欲しいと思った方。選んでから『中編名作選』を調べたんで仕方ないんです)

山本昭一 第53番 詰パラ1978.5

この狭い範囲で捨駒に次ぐ捨駒。
守備駒3枚を翻弄し、邪魔駒消去もあり、一手の緩みもない旨味の凝縮された短篇的な中篇です。

前回同様、旧『怒濤』には収録されていない作品も紹介します。

山本昭一 第51番 未発表

こちらは逆にのんびり流れで収束させた作品ですが、その雰囲気で誤解を誘う意味もあるかもしれません。

解答は一番下に載せておきますので、是非解いてみてください。

さて、発行日は以前お知らせしましたように6月27日ですが、印刷屋さんが頑張ってくれて予定より早く完成しました。つみき書店で予約購入された方は明日か明後日には届くと思います。

中編は難しそうだと思われた方も、盤に並べるだけでも楽しい作品が満載ですので、是非お求めください。

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「改訂新版『怒濤』紹介(3)」への16件のフィードバック

  1. Amazonに書評を書いておきました。
    公開されるまで数日掛かると思ったのですが、思いのほか早かった。

    1. これはショックなニュースです。
      確認してみたら慥かに初手から56歩と46銀打が成立しているようです。

      勿論、最初に柿木で検討したのですが、こうしてみると鮮やかな修正案に浮かれ上がって普段の設定(100秒の時間制限しています)のまま検討したのだと思います。
      痛恨のミスです。

  2. 77番は39手目から2六龍以下の早詰が成立するようです。
    111ページ掲載の改良案も同様です。

    1. 26龍はとても詰みそうに見えませんが……。よろしければ手順を教えてください。

      1. 2六龍(16)
        4四玉(35)
        5五金(56)
        5三玉(44)
        5四金(55)
        5二玉(53)
        6三金(54)
        同 玉(52)
        6六龍(26)
        5三玉(63)
        7一角打
        4二玉(53)
        5四桂打
        4一玉(42)
        4二歩打
        5二玉(41)
        6二角成(71)
        4三玉(52)
        6三龍(66)

        となっています。平井氏による改良案も同様です。
        ちなみに、21~84番まで柿木将棋で検証しましたが、不完全作は40番と77番の2作だけのようです。
        1~20番は検証していません。

        1. なるほど状況が理解できました。
          これは作意の書き方が悪かったです。
          「※成桂で取る順序は非限定です。」
          と書いてありますが、
          「※成桂で取る順序は非限定だが、36手目は同成桂引または寄。」
          としなければいけませんでした。

          33玉の逃げ道が出来てからは55金は成立しないと思いますがいかがでしょうか。

          1. > 33玉の逃げ道が出来てからは55金は成立しないと思いますがいかがでしょうか。

            こちらの問い掛けに答えていませんでした。
            詰まないように見えます。
            ただ、ソフトによる検証はしていません。
            明らかに不詰の局面でも、手が続きさえすれば、CPUを長時間取られてしまいますので……。

  3. ありがとうございます。
    なるほど、3七角の利き筋を通させないという趣旨ですね。
    実は、私自身は詰棋力が低いため、中短篇でさえ、自分で解くことはほとんどありません。
    (詰将棋は好きだが、難解作に時間を掛けたくないので、余程平易な作品以外は、結果発表を見て楽しむものと割り切っています……)
    それで、柿木将棋の余詰報告を精査せず、余詰成立と思い込んでしまった訳ですが、着手非限定に見えて、実は落し穴があったということですね。
    非限定 (または非限定に見える筋?) を含む長篇は、背尾詰も柿木将棋も苦手とする分野なので、問題の36手目の正着を発見できなかったのかもしれません。
    もっとも、非限定に見えて実は限定という落し穴を見落とすのはソフトウェアだけではなく、人類も同じだからこそ、般若一族などのトリッキーな作風が成立するとも言えるのかもしれません。

    香剥がしの繰り返し趣向に潜む落し穴と言えば、森長宏明氏の「桃源郷」を思い出しました。

    ※「桃源郷」の場合、落し穴は玉方の応手ではなく、3サイクル目と4サイクル目の変化の詰み筋が大幅に変わることと、収束手順に入る直前に龍捨てで一歩稼ぐのが要所なので、本作とは状況も趣旨も全く違いますが……。

    運命のいたずらかもしれませんが、今回、40番修正図の余詰を発見したのは怪我の功名というところでしょうか。

    お騒がせしました。

  4. 第40番は完成間近で得られた修正図–しかも見事な–でしたので浮かれて設定を間違えて余詰を見落としたものです。
    こちらはただいま有吉・平井両氏が鋭意再修正図を作成しています。もう暫くお待ちください。

    第77番はこちらでは余詰が検出できなかったのですが、それは作意の設定の差でした。おかげさまで作意の表現が不十分であることが判明しました。

    いずれもこれから作成する正誤表に反映させていただきます。ありがとうございました。

    1. 情報提供ありがとうございます。
      例によって、私の棋力では完全性を判断することはできないのが残念ですが、初形・詰み上がり・持ち駒が全て変更されている辺りに苦心の跡が見て取れます。

      ところで、「最終正図」は「再修正図」の誤変換でしょうか?
      推敲の末辿り着いた最終図という趣旨であるなら、「最終案」ぐらいが妥当な気がします。

      それはともかく、ここのコメントだけでは気付く人も少ないと思いますので、正誤表の件も併せてamazonの商品ページにも加筆したほうがよいかもしれません。

      1. 再修正図の誤変換でした。

        正誤表は他にも誤植が出てくると思いますので1~2ヶ月後に作製する予定です。

        1. > 他にも誤植が出てくると思いますので
          それでは、この機会に便乗し、私が発見した誤字を1箇所。
          73ページ左側中段の故森田氏の短評に「正規の」とありますが、正しくは「世紀の」です。
          他は精査していませんので、あしからず。

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