詰将棋のルール論争(4) 余詰の禁止(つづき\(^3\))

1 詰将棋の範囲

余詰=不完全ということですから、余詰の範囲を定めると言うことは詰将棋の定義を定める重要な要素であるわけです。

こんなツイートみつけました。

昔は詰将棋として立派に通用していた図が今や不完全扱いになったりする。
それはルールが変わったの?
いや塚田裁定以来、変わったということはない。
???それって、どゆこと。

1-1 余詰の禁止

誰もが了解している「余詰の禁止」からして、実はけっこう意見の違いはあるんだよという展開をしている途中です。ペースアップします。

1-1-4 迂回手順

【図10】

  • 13銀成、同玉、23金、14玉、24金まで5手詰
  • 13銀成、同玉、12銀成、14玉、13成銀、同玉、23金、14玉、24金まで9手詰

念の為に言及しておきますと、「綿貫規約(現行ルール)を理解していますか?」というテストだとしたら、これらのアンケートはすべて「問題なし」が正解なのです。(ですよね?)
川崎案でも詰将棋の範囲はあまり狭めないで評価で対応すれば良いというコンセプトだったと思うのですが…。詳しい方コメントで補足してください。

2章は採点基準の話なのですが、この迂回手順をOKとするならば、対応して9手詰の解答もマルにするべきと考えます。ところが、するとさらに13銀成、同玉、12銀成、同玉、23金、11玉、22金まで7手詰の答案はどうするべきかといった議論が巻き起こってしまいます。泥沼ですね。

1-1-5 手順前後

【図11】

  • 12金、同金、同角成、同玉、22金まで5手詰
  • 12角成、同金、同金、同玉、22金まで5手詰

最終手余詰ないしは迂回手順は不問としてください。

中篇とか長篇だとこのような駒交換は良く出てくるように思うのですが、アンケートに応えてくださっている方が超短編作家に偏っているのでしょうか?

【図12】

  • 32銀成、12玉、22成銀、同玉、32桂成、12玉、22成桂、同玉、42飛成まで9手詰
  • 32桂成、12玉、22成桂、同玉、32銀成、12玉、22成銀、同玉、42飛成まで9手詰

これは看寿の煙詰にもでてくる形です。(74歩と64と)

プレッシャーになるかと看寿を持ち出してみましたが、逆に図巧#99を余詰判定に踏み込む回答を呼び寄せてしまったかもしれません。
看寿を神を崇める必要はありませんし、本作が現代感覚で不完全とされても看寿の偉大さに意義を持つ人はいないでしょう。

【図13】

  • 22桂成、同金、43桂成、21玉、22角成、同玉、31馬、同玉、32金まで9手詰
  • 43桂成、21玉、22桂成、同金、22角成、同玉、31馬、同玉、32金まで9手詰

駒交換の手順前後のパターンも混じっていますが不問としてください。

12桂成と43桂成が手順前後が可能なパターンです。

これは添川公司の塚田賞受賞作「バッカス」にも出てくる形です。(67手目より、43と寄、同と、55と、33玉でも55と、33玉、43と寄、同とでも同じ)

筆者の感覚では3番目の回答になります。
9手詰では許せないが、「バッカス」の素晴らしい手順の流れを魅せられたら、これくらいの手順前後なんてどうでもよい。龍でも馬でもない煙詰を讃えよ!という気分です。
しかし将来「作意は素晴らしい。ただ、それは中盤の手順前後の上に構築されている。はかない夢のような作。」と評される日が来るのでしょうか。(この文章の原典が分かる人はマニア判定)

今回は随分進んだ……といってもsubsectionが2つか。
もっとはしょって進めないとかな。


追記(2020.6.19)
twitterでの反響から

エントリーを公開してからずっと後に読んでくださる読者さんもいると思いますので、どうぞ次回からはコメント欄をご利用ください。もしくはブログからトラックバックをくださるとか喜びます。(コロナ自粛終わったので火水木はほとんどtwitterを見ません。私も気づかない可能性もあります)

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