この連載は余詰の検討に柿木将棋をツールとして使用していきます。購入方法・インストールの仕方は第1回。基本的な使い方は第2回を参照してください。
TumeBaseとは柿木将棋を購入するとおまけで付いてくる詰将棋用のデータベースです。全詰連が販売していたT-Baseとは違いますので間違えませんように。
第1回はこちら。第2回は条件検索をつかってみます。
今回は「塚田正夫名誉十段の中編・長編」を検索してみます。
【条件検索】で全棋譜を対象にするをチェック。作者名は「塚田」にしておきます。塚田正夫ですと塚田銀波名義の作品を見落としてしまいます。手数にチェックを入れ「21手以上」とします。
これで【OK】した結果が下図です。
なお前回作成した「入門・雑談.ktk」ではなく、T-Baseの登録作品をすべて柿木ファイルに変換し登録した「赤ん坊.ktk」を使っています。
まずは「塚田」で検索したので余分な作品がヒットしているはずです。【作者】をクリックしてソートし、探します。
見つかりました。恐れを知らない筆名ですね。
もう一人。
塚田大吉は別人でしょうが、塚田正雄は入力担当者のミスの可能性があります。しかし、発表が2004年なので別人でしょう。
ファイルを選択した状態で【右クリック】→【選択棋譜を表示しない】を選びます。
これで塚田正夫作品のみになりましたが、T-Base雑誌掲載作を登録しているので、同じ作品が登録されていることがよくあります。これらは研究には必要な場合もありますが、鑑賞には邪魔なのでオミットしてしまいましょう。
【表操作】→【重複を調べる】
→【OK】
すると順に初形が同じデータを2つ表示してくれます。
No.4とNo.91が重複しているようです。
これはファイル名順なので下の方が新しいとは限りません。
mt_3341は詰棋めいと、p01_1694は旧パラなので2の方が古そうです。
でも一応確認したいですね。【棋譜を再現】をクリックします。
すると2つの図面を表示しますので、詰将棋情報を比較して、削除する方を選びます。
【1を削除】をクリックしました。
なお、筆者は「赤ん坊」を同一図がないデータベースに育てていきたいので、【削除する際、棋譜をごみ箱に移動する】をチェックしていますが、基本的にはこのチェックはお勧めしません。
鑑賞するだけなら、このまま[→][←]キーで楽しんでもいいのですが、どうせですから、新しいフォルダに棋譜ファイルをコピーしてしまいましょう。
全選択して右クリック【選択棋譜のコピー】です。
あらかじめ作っておいたフォルダを指定します。
この先はTumeBaseの話ではなくなります。
\(\LaTeX\)による詰棋書の組版(14)を参照してください。
この例では「塚田」で検索して「塚田正夫」と「塚田銀波」を抽出しました。
それでは「伊藤正」と「六車家々」を抽出するにはどうしたらよいのでしょう。
作者名にORで入力できればよいのですが、どうもできないようです。
そこで上では別フォルダにコピーする方法を紹介しました。
「伊藤正」「六車家々」それぞれ別に検索し、同じフォルダにコピーします。
それをあらたなktkファイルに登録するということになります。
上手い方法をご存知の方は是非、教えてください。
次回は手順検索の予定です。
Tweet