その4です。
最終回!
例によって★がゲットした投票の数でございます。
第31問 シナトラ
正解 33龍、\(\begin{cases}同角上、63とまで3手詰\\同龍、63歩成まで3手詰\\同角引、63桂成まで3手詰\\62玉、63龍まで3手詰\end{cases}\)
theme:トリプルアンピン最終手を同地点着手×4
シナトラ作品に慣れてきた方には初形を見ただけで狙いが分かりますね。今度は角龍角が王さんに狙いをつけていてそれぞれと・歩・桂をピンしています。そこで残った1枚の大駒龍の出番ということでした。★★★★
negitarou 三方向から狙われる王様(その2)
竹中健一 これも同様に好きじゃないタイプの作品。
RINTARO 2手目同角上は63と、同角引は63桂成。
松澤成俊 セット作で予習済なのでひとめだけど面白いねらい
まつきち 龍には歩、角上にはと、角引には桂と対比を味わう。
高橋美鈴 33龍をどの駒で取るかでフィニッシュの駒が変わる。面白い。
占魚亭 30と同様の構成。最終手が63への着手に統一されている所が上手い。
keima82 これも読まなくても33の地点に目が行く。何気に△62玉もあるのですね。
springs 最終手の着手地点を全部別にできないなら、全部同じにして統一感を持たせる。なるほどー
第32問 keima82
正解 57角成、12馬、39馬まで3手詰
theme:全着手同一駒
26歩・37香とガチガチに固めているので手順はほぼ一本道だが、角の大展開が好評を集めた。★★★
松崎一郎 ユニコーン(角馬)
ぎょうざパン 角が大きく動きますね。
占魚亭 受方馬を遠ざけてピンメイト。
松澤成俊 角の大きなストライドが活きる
竹中健一 成に限定できるともっと良いのだけど…
高橋美鈴 大胆な大駒使い。角が広く効いてくる。
RINTARO オール角(馬)着手。13角を馬にしたいが23馬で余詰か。
negitarou 全て角(馬)。いったん、飛車の軌道上に馬が入るのが面白い。
まつきち 全着手角。13が馬ではダメなのはわかるが成生非限定が惜しまれる。
springs 角・馬の大きな移動が目を引きます。1筋・2筋の配置はもう少し整理できそうな気がします。
67馬も78馬とかでも良さそうですね。
第33問 springs 詰将棋メーカー2023.9.5
正解 57飛、\(\begin{cases}同馬、54金まで3手詰\\64玉、63金まで3手詰\\同龍、54銀成まで3手詰\\44玉、34銀成まで3手詰\end{cases}\)
theme:2種のUnpin×2
龍と馬が王さんを狙っていて銀と金をそれぞれピンしている構図。57飛と焦点に捨てるとどちらかが移動すれば銀か金が自由になる。ここまでは何度も見てきた筋ですが、本作はさらに64玉/44玉と逃げる変化がついているのが優れもの。もっと星を集めるかと思いましたが、意外に伸びませんでした。★
RINTARO 2手目同龍は54銀成。
竹中健一 作意は2手目64玉かな?
まつきち 応手が2択というのが30番、31番との差。
ぎょうざパン 2手目64玉の変化(63金まで)が面白いですね。
占魚亭 受方玉をラインに入れる&大駒を移動させてピン外し。上手い。
高橋美鈴 57飛で痺れてます。初手53金の1手詰めとうっかりしそう。
keima82 30,31と同様。焦点に動かしたくなる。△64玉で一瞬手が止まりました。
同龍/同馬のようにラインを離れるのをDirect Unpin、64玉/44玉のようにラインを切るのをIndirect Unpinというそうです。
第34問 シナトラ+堺健太郎
正解 68玉、45と、46桂まで3手詰
theme:限定移動とダブルピンメイト
王様バッテリー。4箇所も移動先がある惑わされます。六段目に動かすと45銀と移動合され26飛で逆王手。57玉/68玉は24角の筋に入るので45とと移動合され逆王手。それなら初手に46桂、同ととしたらどうか等悩みます。正解は68玉と遠ざかる手。45との移動合には46桂で24角はピンされていて動けないのでした。それなら57玉でも同じでは?57玉では45桂合があったのでした。★★★★★★
RINTARO 初手57玉だと45桂合。
川石隆志 初手57玉には45桂の逆王手。
まつきち 空跳ねで詰ます感触は何とも言えない。
negitarou 王様は六段目には逃げるべからず!
ぎょうざパン 玉が引くのは意外でした。(寄ると桂合!)
空貴人 初手を68玉に限定する技術力を感じました
竹中健一 動けない24角に逆王手されに行くのが面白い。
高橋美鈴 開き王手から開き王手返し。ギリギリの攻防ですね。
占魚亭 桂跳ねの返し技。どの逆王手なら甘受出来るか考える。
keima82 △76歩配置から作意が分かってしまいました。限定させるためとはいえ惜しい配置…。
springs 初手が2択+2択になっているのがいいですね。作っているところを見ていたような気がしますが、すっかり忘れていて解くのに時間が掛かりました。
第35問 シナトラ
正解 55と、同と、33香成まで3手詰
theme:全着手Pelle move「Pelle theme」
作者の狙いは解答者には伝わらなかったようです。この作品はテーマを出題時に提示するべきでしたでしょうか。★
RINTARO 狙いが分からない。
占魚亭 一石二鳥のと金消去。
まつきち 初手はインパクト大。
springs ペレ×2。最終手のピッタリ感があります。
竹中健一 初手がこれしかないのがちょっと不満かなぁ。
高橋美鈴 自玉の大手に気をつけながら慎重に開き王手。
空貴人 合い利かずを成立させるための33香成に繊細さ
keima82 シナトラさんの作品にしてはめずらしく解が1つ。
第36問 keima82
正解 45玉、27玉、44玉まで3手詰
theme:全着手同一駒
お互いすれ違って相入玉かと思いきや、詰んでいました!★★★★★
RINTARO オール玉着手。
松崎一郎 運動会(玉転がし)
竹中健一 王の行進が面白い。
ぎょうざパン 玉移動3回は驚きました。
空貴人 双玉形で、玉が主役の好作品
negitarou 全て王様。王様が4四まで上がるのが面白い。
占魚亭 攻方ロイヤル・バッテリー連続開放。こういう作品、好きです。
高橋美鈴 なんと玉がずれて開き王手。それだけで詰ますとは危なっかしくも面白い。
springs 全着手玉は3手でも大変そうですね。初手は35に利かす意味付けで64銀を省けるといいのですが。
まつきち 全着手玉。玉の行進面白い。贅沢を言えば攻め方玉の動きは金銀でも代用できるので双玉は余詰防ぎだけが目的と言われかねない。
そういえば吉田健さんの双玉7手詰は玉でないとできない動きでしたっけ。拘りますねぇ。3手目46玉の迂回手順について触れた方は皆無でした。
第37問 シナトラ
正解 84飛、54香、65玉まで3手詰
theme:初手38飛の紛れは、35桂右!
シナトラ作には珍しく普通の詰将棋。バッテリーが2つ組まれています。当然両方開くことになるのでしょうがどちらかな? 33玉は許せそうにないので99馬の利きを通すためにまずは88飛を動かしたくなります。これも二択。84飛か、38飛か。38飛には35桂右、57玉、45歩、同角、43玉で逃れというのが狙い。38飛を同☖と獲る駒があれば誤解者も出たかもしれません。さらに84飛に同飛がもう一つの罠。同飛では57玉まで駒余りとなります。57玉を許さない54香という応手を発見しなければなりません。★★★★
springs 一番苦戦しました。
占魚亭 バッテリー連続開放。
竹中健一 初手どっちか迷った。
RINTARO 2手目同飛や他合は57玉。
まつきち こういうオーソドックスなものも楽しめる。
松澤成俊 よく見るとこの一手だが誘い手が多くて迷う
ぎょうざパン 38飛の逃れ手順を考えるのが楽しかったです。
negitarou 難しかったです。二手目は「5四香合」「6四桂合」など怖い手もあるが・・
高橋美鈴 盤面を広く使い遠くからの大駒の効きを確認しなければならず神経を使いました。
keima82 △54香が先に見えなかったら誤解していたかも。△同飛には▲57玉があるのですね。
第38問 シナトラ
正解 53香成、\(\begin{cases}78龍、77角まで3手詰\\45と、17角まで3手詰\\45桂、11角成まで駒余り\\45合、99角まで駒余り\end{cases}\)
theme:2変化で角を77と17に11と99という最遠移動
本作も2つのバッテリーが組まれているが、どちらから開くかはすぐわかる。三手詰なので香を開いて78角の王手で詰みとは考えられないからだ。ということは初手は必然の53香成で、その変化を楽しんでくださいという作品。★★★
ぎょうざパン 飛び駒が大きく動いての王手3回
川石隆志 99との配置の意味がわからず。
竹中健一 99とがなんとも言えない配置。
negitarou 二手目(4五と)の手順が好きです。
占魚亭 応手の違いで角の移動方向が変化。面白い。
springs 角の最遠移動×3。11桂・99との配置はすごい。
RINTARO 2手目45とは17角。何で17に駒がないのだろう。
まつきち 初形から作意が見えてしまうが、45とに17角の変化もあり楽しめる。
keima82 △99とは変化を割りきるための質駒ですが、△11桂は余詰も消していて優秀な配置。
高橋美鈴 絶妙な開き王手の掛け合いでした。3手詰めの奥深さを思い知らされました。面白い作品をありがとうございます。
作者 第5回三手詰祭第30問(小林敏樹氏との共作)の角バージョンのつもりで作りました。あちらは2変化で飛を16と96に動かす作品ですが、こちらは2変化で角を77と17に動かします。本作にはさらに駒余り変化が2つあって、それぞれ11と99という最遠移動が登場するのがミソ。単玉で出来れば良かったのですが、初手53角成の紛れが強烈で双玉になってしまいました。
総評
RINTARO 締切日を一日勘違いしており、締切日に慌てて解きました。
ひっぽ ベスト3は28,6,20。spring氏のスキルの高さを感じました。
竹中健一 3手詰で面白さを出すのは難しいと思うので、皆さんすごいと思いました。
松澤成俊 手筋ものの3手詰めで新味を出すのは難しいですね。結局少し考えることになるのは双玉ものばかりになってしまいました🤣
ぎょうざパン keima82さんの作品、同一駒による応手という趣向、楽しませていただきました。双玉による逆王手を含みにした作品が3手詰を広げていくようですね。
松崎一郎 優しく、楽しく、面白い作品の数々で大変楽しめました。中でも、keima82さんの8つの作品(群)は初手、応手、最終手が全て同種駒で、なおかつ飛、角、金、銀、桂、香、歩、玉の8種全てが揃っており、そのアイデア、ユニークさに感服しました。
空貴人 今回も、どうもありがとうございました。 大変楽しませていただきました。3手詰というと、一般に簡単に解けるというイメージがあるかと思いますが、小生が未熟な為、随分悩んだ作品もあり、改めて3手詰詰将棋の難しさ、表現力の豊かさ、面白さに触れることができました。
まつきち 3手詰38題、解くにはほどほどの量ですが、短評を書くのは結構大変です(汗)。締切りを勘違いしていて大慌てで仕上げました(笑)いい3手詰が出来たらついつい逆算して5手や7手にしたくなるが(笑)、3手だからこそ良さが伝わってくる作品も多く、3手で完結する世界を堪能しました。
当選者発表
厳正な抽選の結果、粗品はまつきちさん、豪華賞品はRINTAROさんに決まりました。
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