通説に疑義あり。ひらがなの「と」は「止」の崩し字ですよね。将棋駒の「と」も「歩」の部首である「止」を崩したのではないかと推測します。
— 不透明人間 (@hutoumei) November 21, 2020
ff外から失礼します。「と」は草書体の「今」の崩し字だと記憶してます。昔は「金」と同じ音読みの「今」が代用されるケースがあったそうな。
— いいだ (@danootia) November 21, 2020
このtweetを見て、自分でもググってみた。
金の崩し字はこちら↓
「金」(U+91D1) 日本古典籍くずし字データセット
確かに「と」に見えるのもは見当たらない。
次のブログでは色々調べている。
将棋の「歩兵」の裏の字は「と」ではなく、「今」という字の草書である?
どうも「今」の略字の可能性が強そうだ。
おぉ、確かに「と」に近いものがいくつもある!
これは「金」ではなくて「今」の略字という説が有力だね。
ん?でも今ってキンと読んだっけ?
あ、古今和歌集があったっけ。
懺悔しよう。
今の今まで『古今趣向詰将棋名作選』を「ココンシュコウツメショウギメイサクセン」と呼んでいた。
日本人だったら「コキン」と読まなくては駄目だったね。
あと今上天皇。
他にキンと読むのはどんなのがあったっけ?
あれ?もうひとつ面白かった頁をメモしておいたんだけど間違えて削除しちゃったようだ。
ま、いいか。
でもね。
一般人が読めないのは「と」ではなくて、その表の方だと思うよ。
普通は「歩兵」はホヘイと読む。
フヒョウと読める人は少ないと思うな。
そういえば鶯図式って「ホ」と読んでる?
詰将棋では盤面が「と」と「歩」だけの初形のものを「豆腐図式」と呼ぶ。
(つねに玉は無視される)
唐突だが、盤面19枚の豆腐図式を並べよう。
北原義治 「鶏」 詰パラ 1959.9
一番有名な作品がこれだろう。
田島暁雄 近将 1976.3
この作品も塚田賞をとったので有名だ。
岡村孝雄 「Fireflies」 詰パラ 2010.4
楽しく追いかけ回す作品はけっこう数がある。
斜め追いの究極はこの作品だろう。
同じ作者に横追いの「海雪」もあるが、やはり自分で解説したこちらの方が愛着がある。
中島弘 詰パラ 1982.1
田島作はすべて「と」だが、盤面歩18枚というのは持駒なしでは創れない(と思う)。
何作かあるが、本作が記憶に残っている。
ドうえもん おもちゃ箱 2011.12
持駒ありでよければ100手を超える作品もある。
現在豆腐図式の最長手数記録作品。
篠原昇 詰パラ 2003.5
最後に鬼気迫る作品を並べておこう。
とてもとても解ける気がしない。
宣伝:他にも盤面19枚の豆腐図式は案外沢山あってT-Baseで検索したら50局近くあった。
全部並べてみたいという方は来月か再来月の中旬頃に有料掲示板にくるとよい・かも・しれない。