Judge : 小林敏樹
課題12:限定移動を含む詰将棋を創ってください。
Tweet捨て追い趣向の1分野に「朝霧趣向」がある。
これも「煙詰」や「裸玉」同様に、もともとは伊藤看寿の作品につけられた愛称—すなわち固有名詞が一般名詞化したものである。
ところが大塚播州『漫陀楽』を繙いていたら次のような記述にぶつかった。
伊藤看寿『将棋図巧』第6番の解説より
Tweet最大限に朝霧手順を演じて見せる朝霧の決定版。朝霧の名でよく知られた作品。だが後発作品である。有名すぎるので、あえて注記しておきたい。
初形を見れば作者が何を喜んで欲しいかは直ぐ解る。
門脇芳雄は看寿が「年十三、贏局の図を作る。今此の巻尾に在り。」というのは本局のことではないかと推理する。
続きを読む 詰将棋入門(99) 一段目実戦初形
図巧#6「朝霧」と対になる並び歩趣向の傑作だ。
こちらの方が易しいので是非挑戦されたし。
続きを読む 詰将棋入門(98) 「朝霧」と対になる並び歩趣向
Tweet初形曲詰とか象形図式などと呼ばれる。
その点、この石垣図式は誰が見ても、この初形が作者の凝らした趣向なのだなと解る。
初手は1つしかないようだし、一つ挑戦してもらいましょうか。
Tweet超長編の入口は龍追いだ。
本局はのその龍追いの入門編として配置もスッキリ、手順も易しいので最適だろう。
考える所は収束だけ。250手まではスラスラいける!
棋力が高い人が作る詰将棋は、変化が難しくて苦労することが多いのだが、本作は珍しく殆ど変化がない。いや勿論あるのだが短い。
玉の位置にも趣向を凝らした『図巧』という作品集の中で5五という特別な位置に玉を配した作品なのに、この易しさは何故だろう?