詰将棋入門(15) 最古の詰将棋

初代大橋宗桂 象戯図式 第1番 1602

前回,かなり古い作品を紹介した。
それでは,最古の詰将棋はどういうものなのだろうか。

一世名人である初代大橋宗桂(異論あり)が天皇に献上した50番本が最古の詰将棋であるというのが通説になっている。

本作はその第1番なので,日本最古の詰将棋といえる。

実戦形でもあり易しい15手詰なので,初見の方は是非挑戦をされたし。
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詰将棋解答選手権オンラインに挑戦

今年も松戸会場のお手伝いの予定でしたが、コロナ禍で中止。
でもスタッフの方々の尽力でオンライン会場で開催とはありがたや。
例年なら採点ルームで一人寂しく解くところを、PCの前で一人寂しく解く……例年とおんなじか。

初級戦

99位とはキリのいい順位がとれました。いいことあるかな。
(6)に少し悩みました(31銀の配置が巧妙!)が、あとはスイスイ解けたのでまずまずの成績です。
(2)の作者が青木さんというのが一番の衝撃でした。青木さんもスタッフに入ったのですね。ご苦労様です。

一般戦

ここからは感想書くので、ネタバレ注意です。
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詰将棋入門(14) 小駒図式

萩野真甫 象戯綱目 第5巻第21番 1708

門脇芳雄「続詰むや詰まざるや」によると、作者の萩野真甫は初代宗看に争将棋を挑んだことで知られるというから、かなり古い時代の詰将棋だ。

しかし現代でも新作として通じるだけの内容と品格を持っている。

盤面も持駒も大駒の見当たらない小駒図式である。

銀桂香も指し始めの位置に並んでいる実戦形でもある。

さざ波のように美しい駒さばきを味わってもらいたい。
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詰将棋入門(13) 死刑の宣告

赤池嘉吉 「死刑の宣告」 将棋解頤 第44番 1838

有名な「死刑の宣告」という作品である。
作者は福田稔「名作詰将棋」によって赤池嘉吉としたが,「作者不詳」とする方も多い。(門脇芳雄「続詰むや詰まざるや」など)

35手詰。

本作は決して難しい作品ではないが,このあたりの手数の作品が一番解きがたいというのは事実である。

そこで,本日は詳しく手順を解説する。

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詰将棋入門(12) 金知恵の輪

久留島喜内 「金知恵の輪」 将棋妙案 第69番 1757

久留島喜内の「易しいけれど楽しい」作品群の中でもっとも有名な作品がこの「金知恵の輪」と前回紹介した「銀知恵の輪」だろう。

73手詰。「銀知恵の輪」よりは少し難しい。
しかしこれも筆者がすぐ解けたのも本当だ。

是非,盤に駒を並べてパズルとしての詰将棋の面白さを味わっていただきたい。

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私家版詰将棋解答選手権に挑戦(1)

これは素晴らしい。挑戦してみました。

以下ネタバレなので注意してください。
まだ未挑戦の方はサイドバーのtwitterの窓にリツイートしてありますので,そちらからどうぞ。
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