伊藤看寿 『将棋図巧』第5番 1755
本図は人を驚かすような要素はないので、あまり紹介されることもない。
駒場和男氏が「詰将棋トライアスロン」で取り上げていたので見てみたが、91桂の抜けた誤図についての話だった。
手が狭いので非常に易しい。この作品で「俺も看寿を解いた!」と言えるようになろう。
続きを読む 詰将棋入門(69) 『将棋図巧』第5番
手が狭いので非常に易しい。この作品で「俺も看寿を解いた!」と言えるようになろう。
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なんの構想もなく進めてきたこの「詰将棋入門」。
唐突だが第3章に入る。
だったというわけだ。
だんだん詰棋書紹介と被ってきたので第2章はここまでにする。
といっても、「あ、この人を忘れていた」と突然2章に舞い戻る可能性はかなりあるが。
この章に興味のある方は『四百人一局集』を入手されたし。
これまでにも図巧の主要作品は紹介してきた。
第1番、第12番、第49番、第98番、第99番、第100番
せっかくなので、もう少し看寿の作品を紹介していくことにする。
ということになろうか。
谷川先生の本が出て、さらにまもなく平凡社ライブラリからもでるということで原著を入手しやすいだろう。
図は詰将棋入門(49)で取り上げたいわゆる「ブルータス手筋」の作品だ。
この作品については昔から疑問に思っていることがある。
それは、この作品がそんなに難解だったのだろうか?ということだ。
「ブルータス、お前もか!」と叫ぶほど、無解が集まったというのだが……。
続きを読む 詰将棋雑談(18) ブルータス手筋
巻尾は「寿」と後世の人に称えられた長手数作品である。
詰将棋の歴史は初代大橋宗桂「象戯造物」(1602年)から始まるが長手数と言っても100手を超す作品は創られることはなかった。1734年に看寿の兄である三代伊藤宗看が223手詰を発表した。その20年後、伊藤看寿はなんと611手という作品を創る。
一体何故、そんなに手数がかかるのか。その仕組みを簡単に解説する。
続きを読む 詰将棋入門(4) 「寿」611手詰
98番と見開きで並んでいる本作99番はその対称性からインパクト抜群だ。
98番が盤面最少の1枚なのに、本図は数えてみればわかるが(JSの図面は玉方持駒も表示されているので便利)39枚。使用駒39枚が標準である詰将棋の世界では、これを「全駒図式」と呼ぶ。持駒は「なし」というのが約束だ。
続きを読む 詰将棋入門(3) 「煙詰」
詰将棋入門と題した連載を始める。
構想や準備はまったくないのだが、まずは書き始めることが大事なのだ。
ルールや面倒な用語は泥縄式で理解して貰うことを期待して、まずは基礎知識として持っておきたい詰将棋の紹介からスタートする。
となると第1回はこれしかない。
江戸時代の詰将棋だ。最も有名なのが伊藤看寿の「将棋図巧」。その巻頭を飾る作品だ。
この作品を知って詰将棋の世界に興味を持ったという人は少なくない。
内藤九段もエッセイで書いていた。
おこがましいが私も図書館でこの作品を知り、詰将棋の世界に入った一人だ。
続きを読む 詰将棋入門(1) 「図巧1番」